唐突ですが皆さんは普段からきちんと口臭対策してますか?
食後のハミガキを欠かさない人でも、寝起きや長いコロナ禍をによるマスクの常態化を経て自分の口臭が気になるようになった人も多いのではないでしょうか。
基本的には衛生的で綺麗好きなイメージのある日本人ですが、他の先進国と比較して意識が低いと言われるのがオーラル(口腔)ケア。
確かに口臭やオーラルケアは気になるけど、マウスウォッシュの種類も沢山あって、一体どれを選べばいいのかな?
今回は国内で販売されているメジャーを比較して、それぞれの商品の特徴や効果、味などをまとめてみましたので「私はこれ!」という商品がまだない人は是非チェックしてみてください。
尚、今回比較した商品は下記の4種類です。「洗口液」と「液体歯磨き」が混在していますが、口臭予防という観点で紹介していきます。
商品比較の前にそもそも「マウスウォッシュ」の特性と効果的な使用方法、商品の選び方を簡単に解説していきます。(すぐに商品比較の結果を知りたい人はこちら)
マウスウォッシュ(デンタルリンス)とは
一般的にマウスウォッシュ(デンタルリンス)と言われる商品は、基本的には口の中に含んでゆすぐことで口内環境改善、口臭予防に効果に効果を発揮する液剤。
見た目には判別しずらいですが、大別すると「液体歯磨き」と「洗口液」があり(ラベルには必ず明記されています)、歯磨き粉の代わりに使用する「液体歯磨き」に対し、「洗口液」は歯磨き後などのプラスワンとして使用します。
「洗口液」は、ハミガキ粉のようにプラークやバイオフィルムの除去は出来ないものの、口腔内全てをケア出来るので歯磨きの後に使うのが効果的。
外出先でハミガキができない時でも、手軽にオーラルケア・口臭予防が出来るので持ち歩きも習慣付けたいところです。
マウスウォッシュを使うタイミング
ハミガキと違い道具や水を必要としないため、いつでもどこで使っても効果的ですが、各メーカーがおすすめしているタイミングをまとめると概ね以下の通りです。
- 歯磨き後
- 食事のあと(歯磨きの代わりに)
- 就寝前
- 気分転換や眠気覚ましにも
ハミガキ後
ハミガキでケア出来るのは歯の表面積である約25%と言われています。
歯磨きだけでは落とせない舌や歯ぐき、粘膜など口全体の汚れをキレイにするためにハミガキの後に行うマウスウォッシュがお勧めです。(液体ハミガキは液剤で口をすすいだあとブラッシングをします)
ただ、ハミガキ粉に配合される虫歯予防のフッ素成分は定着に時間がかかるようですので、歯磨直後より30分程度時間が経ってから使用するのが良さそうです。
できればハミガキ→フロス→少し時間をおいてマウスウォッシュという流れがベスト。毎食後は流石に無理でも朝や寝る前は意識したいですね!
食事のあと(ハミガキの代わり)
外出時などで食事の後にすぐハミガキをすることが出来ない場合の活用もお勧めです。
一時凌ぎのガムやフリスクなどと違い薬用成分が配合されていますし、口内をゆすぐことで食べカスや油の洗浄効果も期待できます。
外食が多い方であれば、携行用のミニボトルを活用しましょう。
まずはしっかりと水ですすいでから最後の仕上げにマウスウォッシュを使えば洗浄効果も上がりますよ。
就寝前
起床時の口の中が粘つき&口臭は唾液の減少による口内の乾燥と細菌の繁殖が主な理由です。(1日の中で最も口臭が強くなるのは寝起き時!)
就寝前にハミガキ&フロスに加え、殺菌成分の配合された薬用マウスウォッシュを使用することで、細菌の繁殖を抑え寝起き時の口の不快感を軽減します。
就寝前にしっかりクチュクチュする(20〜30秒)ことで、朝の爽快感が変わってくるのでまずは習慣化をお勧めします。
気分転換や眠気覚ましにも
マウスウォッシュは道具や水を必要としない為、いつでもどこでも好きな時に使えるメリットがあります。
喫茶や喫煙のあと、仕事の商談前、口の匂いが気になるときに加え、眠気覚ましや気分をスッキリさせたい時などにも効果的。
ただしアルコール配合の商品については、運転中や直前の使用はやめましょう!
マウスウォッシュの選び方のポイント
次にマウスウォッシュを選ぶ際のポイントを紹介します。大きく分けると主に下記の5つ。
- 医薬部外品かどうか
- アルコールの配合有無
- 薬用成分
- 香料&味
- コストパフォーマンス
医薬部外品かどうか
マウスウォッシュは薬事法で、薬用成分が配合されていない「化粧品」と、配合された「医薬部外品」に分類されています。
せっかく使用するのであれば、虫歯予防や口臭改善効果などしっかりオーラルケアができる「医療部外品」と表記されている商品がおすすめ。
このあと紹介する商品は全て効果が担保された医療部外品です。
アルコールの配合有無
マウスウォッシュの溶剤として、刺激や爽快感の高いエタノールを使用している「アルコールタイプ」と、刺激の少ないマイルドな「ノンアルコールタイプ」が存在します。
個人的にはスッキリとした爽快感もある「アルコールタイプ」がお勧めですが、使用直後は酒気反応が出るので運転前の使用は厳禁。また誤飲を考えると子供の使用も控えた方が良いでしょう。
アルコールの有無で殺菌力には違いはないようなので、上記は注意しつつ基本的には好みで選べばOKです。
薬用成分
マウスウォッシュの薬用成分は、CPC(塩化セチルピリジニウム)と、IPMP(イソプロピルメチルフェノール)の2種類が一般的です。
それぞれの成分の特徴や違いはおよそ以下の通り。
薬用成分 | CPC | IPMP |
---|---|---|
性質 | イオン性 | 非イオン性 |
特徴 | 浮遊性・表層細菌に効果的 | 浸透殺菌性に優れる |
持続性 | 高い | 低い |
即効性 | 普通 | 高い |
いずれも殺菌性は充分でどちらが良いというものではありませんが、国内メーカーの多くは「CPC配合」を謳っている商品が多いようです。
香料&味
香料&味は感覚的なところが多く実際に試して比べるしか無いのですが、毎日使うことを考えると結構大事です。(不快に感じるものを使い続けるのは苦痛なので)
私見ではありますがこの後でそれぞれの商品の使用感をまとめていますので、色々試して買うのは面倒だという方はそちらを参考にしてください。
コストパフォーマンス
もちろん毎日使っていく上ではコストパフォーマンスも大事な要素。
例えば「リステリン トータルケア+」は実売価格※で一回当たりおおよそ22円なのに対し「モンダミン プレミアムケア」は14.6円と商品によってかかるコストは違います。
※2023年11月5日現在のAmazon価格
とはいえ、安いからといって自分に合わない商品を使い続けるのは苦痛で習慣化しない可能性が高いので、やはり実際に使ってみて一番良いと感じる商品を見つけることが一番コスパも良いはずです。
マウスウォッシュ商品比較
それでは今回準備した国内メジャー商品を比較をしていきます。
尚、比較表の「効果」「持続性」「刺激」「味」については僕の完全な私見ですが、メーカーの商品情報では分かり得ない部分ですので、ぜひ商品選びの参考にしてください。
商品名 | LISTERINE トータルケアプラス | NONIO | モンダミン プレミアムケア | G・U・M PLUS デンタルリンス |
---|---|---|---|---|
商品画像 | ||||
メーカー | ジョンソン・エンド ・ジョンソン | ライオン | アース製薬 | サンスター |
用途 | 液体ハミガキ | 洗口液 | 洗口液 | 液体ハミガキ |
分類 | 医薬部外品 | 医薬部外品 | 医薬部外品 | 医薬部外品 |
溶剤 | エタノール | エタノール・PG | エタノール | 濃グリセリン エタノール |
香料 | クリーンミント | クリアハーブミント | プレミアムミント | ハーブミント |
薬用成分 | IPMP・塩化亜鉛 | CPC | CPC・TXA・GK2 | CPC・GK2・β-CD |
刺激※1 | ★★★★★ | ★★ | ★★★ | ★★ |
甘み※1 | ★★★★★ | ★★ | ★★★ | ★★★ |
清涼感※1 | ★★ | ★★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
持続性※2 | ★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★ |
参考価格※3 | 1,098円 | 798円 | 949円 | 990円 |
内容量 | 1,000ml | 1,000ml | 1,300ml | 900ml |
適量 | 約20ml | 約20ml | 約20ml | 約10ml |
コスト/回※3 | 約22円 | 約16円 | 約14.6円 | 約11円 |
Check | Check | Check | Check |
※2:持続性は就寝前に洗口した際の起床時の口内環境で評価
※3:参考価格は2021年7月4日現在のAmazon価格
LISTERINE(リステリン)トータルケア+
ジョンソン・エンド・ジョンソンから販売されている「LISTERINE(リステリン)」はマウスウォッシュのパイオニアとして135年以上の歴史を誇り、現在世界50ヶ国以上で愛用されています。
そのLISTERINEブランドの中でも「トータルケア+(プラス)」は国内売上No.1を誇り、マウスウォッシュを使う人であれば1度は体験したことがあるのではないでしょうか。
「殺菌力No.1」を謳う有効成分IPMPはバイオフォルム(細菌の塊)を強力に殺菌、虫歯・歯肉炎・口臭予防に効果を発揮します。
リステリン トータルケア+
- 刺激 ★★★★★
-
他商品と比較しても刺激はかなり強くすすぎ中でも痛いくらい。洗口後も舌と口腔粘膜がキシキシするレベルなので殺菌されている感はすごい。慣れるとクセになるのは分かります。
- 甘み ★★★★★ | 清涼感 ★★☆☆☆
-
甘みがかなり強めで口の中に残るため爽快感はイマイチ(ジュースを飲んだ後のような残味もあり)。香料も独特なので好き嫌いが分かれそうです。
- 持続性 ★★★☆☆
-
起床時の口内の不快感は軽減。ただやはり口の中に少し甘みが残っている感じが気になります。
- コスパ ★★☆☆☆
-
1回当たりのコストは約22円と、今回比較した商品の中では最も高くなっています。個人的に感じる効果は他商品と大差はない為、コスパでは星2つとしました。
ややクセが強いものの「とにかく刺激が強い方が好き」「殺菌効果で選びたい」方にはお勧めの商品です。
NONIO(ノニオ)
「生活と健康を科学する」ライオンから販売される洗口液「NONIO(ノニオ)」。
川口春奈さん、成田凌さんを起用した爽やかなCMでお馴染みの商品ですが、実力も確かで口臭原因菌を殺菌&増殖を抑制するPCPを配合し、気になる口臭を長時間予防してくれます。
フレーバーには合成香料を使わず天然ミントを使用しており、とても爽やかなマウスウォッシュです。
NONIO(ノニオ)
- 刺激 ★★☆☆☆
-
アルコールを配合していますが、他商品と比較するとかなりマイルド。今回比較した商品の中では一番低刺激でした。
- 甘み ★★☆☆☆ | 清涼感 ★★★★★
-
天然ミントのおかげか甘みも香りも自然で後に残りません。普段の歯磨き後の清涼感をUPしてくれるような爽やかさで僕的にはかなり好みです。
- 持続性 ★★★★☆
-
起床時の爽やかさも今回比較した商品で一番だと思います。
この商品は味も香りもとにかくマイルドなので使用後に水でゆすぐ必要がなく、その分効果が長く続く感じがします。(本来洗口液は水でゆすぐ必要はありませんが、残味があるとつい)
- コスパ ★★★☆☆
-
1回当たりのコストはリステリンに次ぐ約16円とやや高めですが、効果や継続性を考えると充分納得できるコスパです。
「アルコールの刺激は欲しいけどキツすぎるのはイヤ」「クセのないフレーバーが好き」という人におすすめのマウスウォッシュです。
MONDAHMIN(モンダミン)プレミアムケア
「お口、クチュクチュ、モンダミン」のフレーズでお馴染みのアース製薬の「MONDAHMIN(モンダミン)ブレスケア」。
日本でまだ洗口液が一般的ではなかった1987年に誕生し、30年以上の歴史を誇る定番マウスウォッシュです。
今回比較した商品の中でもG・U・Mと並び有効成分が最も多く配合(CPC・TXA・GK2)されており、ゆすぐだけで口臭・むし歯・歯肉炎・歯ぐきからの出血・歯垢付着など、口のトラブルをまるごと予防してくれます。
モンダミン プレミアムケア
- 刺激 ★★★☆☆
-
溶剤にアルコール成分が多いのか国内メーカー品としては刺激が強めで、洗口中も舌先などが少しヒリヒリします。ただその分、使用後はひんやりとした爽快感があり比較的好きな感じです。
- 甘み ★★★☆☆ | 清涼感 ★★★★☆
-
やや甘みは強く感じますが、使用後はそれほど残らず歯磨き後のような爽やかさが続きます。ミントの香りもやや強めで清涼感を増しています。
- 持続性 ★★★☆☆
-
起床時の口内の不快感を軽減してくれます。ただ「NONIO」よりは効き目が薄いかも。甘さが残る感じはありませんでした。
- コスパ ★★★☆☆
-
2021年の執筆当時よりは値段が上がっていますが、それでも適量20mlの商品では14.6円/回とコスパが良く、量も一番多いので長持ちします。
ただ注ぎ口の形状が悪く、洗口液をキャップに移す際にかなりの確率でこぼれるのでそこを考慮して★3。上手く注ぐ方法があれば教えてください。
比較的安価で有効成分の多い「MONDAHMIN(モンダミン)プレミアムケア」は、バランスの良い商品で万人受けしそうです。
G・U・M(ガム)プラス デンタルリンス
「G・U・M(ガム)プラス デンタルリンス」はオーラルケア商品を中心に販売するサンスターのマウスウォッシュです。
同ブランドは、マウスウォッシュの他、ペーストタイプの歯磨き粉や歯ブラシ(手動|電動)、歯間クリーナーなどに至るまでデンタルケア商品を広く展開しているのが特徴。
「G・U・M」シリーズは歯周病予防のための「歯茎エイジング」に着目しており、CPCによる歯周病菌の殺菌だけでなく、ビタミンEnやビタミンB6を配合し、歯茎の血行促進・代謝を促します。
G・U・M(ガム)プラス デンタルリンス
- 刺激 ★★☆☆☆
-
比較的低刺激で使いやすい商品です。
- 甘み ★★★☆☆ | 清涼感 ★★★☆☆
-
甘みや香料の感じは「モンダミン」に近いですが、薬用成分の影響か少し残味が強め。
また「G・U・M デンタルリンス」は液体歯磨きに分類される商品でやや泡立ちがあるため、使用後は水ですすぎたいところ。
- 持続性 ★★☆☆☆
-
起床時の口内への影響は限定的(僕の場合はあまり効果を感じませんでした)。適量が10mlと他商品の半分である点も影響しているかも知れません。
- コスパ ★★★★★
-
今回比較した商品の中では唯一適量が10mlと1回当たりのコストは圧倒的です。(11円/回)
ただ適量が少ない分、どうしても他と比較してスッキリ感が少なく少し物足りない感じがします。
刺激が少なくコストも安いため、初めてマウスウォッシュを使う方におすすめ。ただあくまで液体ハミガキなのでやはりブラッシングと合わせて使うのがベスト。
まとめ
日々の口臭予防に効果的なマウスウォッシュについて国内シェアの高い4商品の比較も含めまとめてみました。
商品によって口臭やオーラルケアに対するアプローチはやや異なりますが、いずれも効果が高く、最終的には使用感やフレーバーの好みで選んで問題ないと思います。
リステリン | NONIO | モンダミン | G・U・M | |
刺激 | 強い | 弱い | 普通 | 弱い |
甘味・清涼感 | 甘い | 清涼 | 中間 | 中間 |
持続性 | 普通 | 長い | 普通 | 短い |
コスパ | 悪い | 普通 | 普通 | 良い |
ちなみに僕が一番気に入って使い続けているのはライオンの「NONIO(ノニオ)」です。刺激はさほど強くないですが残味が少なく、とにかく使用後の清涼感がGood!朝の息も爽やかです。
ちなみに初めて使う人は、刺激がソフトで清涼感のある商品がおすすめ。慣れて物足りなくなってきてから変えて行った方が失敗がないと思います。
コロナも5類に移行しマスクなしで相対して話す機会が増えた今だからこそ、口臭対策やオーラルケアは必須。普段から気をつけていきましょう。
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