現代の生活において、電気や水道と同じくらい必須のインフラといえる「Wi-Fi」。
「とりあえず、スマホとパソコンだけ動けばいい」という人もいれば、家中をIoT(Internet of Things)化していて、「何十台ものデバイスを繋げている」という人も少なくないと思います。
ちなみに我が家は後者。だからこそ、自宅のWi-Fi環境は常にベストな状態にしておきたい。
というわけで今回紹介するのが、最新Wi-Fi 7に対応した最新ルーター「ZTE Inazuma BE7200 Pro+」と「ZTE Sora BE3600 Pro」です。

とはいえ我が家の場合は、ONUのスペック的にも壁内のLANケーブル(CAT5e)的にも、現状では最大1Gbps程度が上限値。
「それのにWi-Fi7なんて意味あるの?」と思うかもしれませんが、ルーターの処理能力が上がれば、遅延や混雑、干渉によるロスも軽減されるし、より多くのデバイスを同時に接続することも可能。実際、これまで感じていた小さなストレスがなくなり、ちゃんと快適性も上がっています。
この記事では、そんなZTEの最新Wi-Fiルーターについて、実際に導入してみた感想やビフォーアフター、気になった点まで分かりやすくまとめていきます。
ZTE Inazuma BE7200 Pro+ / Sora BE3600 Pro とは

数あるWi-Fiルーター中で、現時点でのInazuma BE7200 Pro+ / Sora BE3600 Proの立ち位置を、端的に表すなら国内における「Wi-Fi 7の普及を加速させるための先鋒」的モデル。
通信インフラの世界的メーカーであるZTEが、日本の住環境やユーザーのニーズを徹底的に研究して送り出したのがこの2機種で、最大の特徴は、これまでの「最新規格=高価」という常識を覆す圧倒的なコストパフォーマンスにあります。
Inazuma BE7200 Pro+

圧倒的な速度とパワーを追求した、ハイエンド・ゲーミング特化のフラッグシップ。
- 最大7.2GbpsのWi-Fi7対応
- 8本のアンテナ構成
- デュアル2.5Gポート搭載
- ハイエンドチップ採用
- スペースシップデザイン
標準価格:¥24,800
Sora BE3600 Pro

ミニマルデザイン・コストパフォーマンス重視のスタンダードモデル。
- 最大5.6GbpsのWi-Fi7対応
- 5本のアンテナ構成
- 2.5G WANポート標準搭載
- 圧倒的なコストパフォーマンス
- 軽量、ミニマルなデザイン
標準価格:¥9,980
今現在考えられる最高のスペックを有するInazumaでも2.5万円、スタンダードモデルのSoraに至っては1万円を切る価格で、Wi-Fi 7をより身近に感じられる存在になっています。
2モデルのスペック比較
そんな2つのモデルのスペックや機能をまとめるとこんな感じです。
| Inazuma BE7200 Pro+ | Sora BE3600 Pro | |
|---|---|---|
![]() | ![]() | |
| Wi-Fi規格 | IEEE 802.11be/ax/ac/a/n(5GHz帯) IEEE 802.11be/ax/b/g/n(2.4GHz帯) | |
| Wi-Fi速度 | 最大7,200Mbps (5GHz帯 最大5,760Mbps / 2.4GHz帯 最大1,376Mbps) | 最大3,600Mbps (5GHz帯 最大2,882Mbps / 2.4GHz帯 最大688Mbps) |
| アンテナ構成 | 外付型高性能アンテナ5GHz × 4 / 2.4GHz × 4 | 内蔵型高性能アンテナ5GHz × 3 / 2.4GHz × 2 |
| 暗号化規格 | AES、WPA、WPA2-PSK (TKIP)、WPA2-PSK (AES)、WPA3-SAEに対応 | |
| チャネル帯域幅 | 最大160MHz | |
| 有線ポート | WAN: 2.5 Gbps × 1 LAN: 2.5 Gbps × 1、1 Gbps × 3 USB 3.0 × 1(簡易NAS機能用) | WAN: 2.5 Gbps × 1 LAN: 1 Gbps × 2 |
| メッシュ | EasyMesh対応(最大16台) | |
| 推奨使用環境 | 3階 / 4LDK | |
| 最大接続可能数 | 253台 | |
| 電源 | 入力:AC100-240V(50/60Hz) 出力:DC12V/2.5A | 入力:AC100-240V(50/60Hz) 出力:DC12V/1.5A |
| 本体サイズ | 279 × 237 × 46mm | 183 × 125 × 52mm |
| 本体重量 | 約1,135g | 約260g |
| 通常価格 | ¥24,800 | ¥9,980 |
| Check | Check | |
それぞれ独立したWi-Fiルーターですが、いずれも「EasyMesh」対応で、親子関係でメッシュネットワークを構築することも可能です。
カナちひ個性や価格も異なる2台ですが、いずれも幅広い環境でWi-Fi 7の恩恵をしっかりと感じられるモデルに仕上がっています。
我が家でWi-Fi7を導入するメリット
ここで改めてWi-Fi 7の進化を見ていくと、単純な通信速度の向上(Wi-Fi 6比で約4.8倍)に加え、以下の4つのWi-Fi 7新技術に対応した大幅なアップデートになっています。
4K-QAM(4096-QAM)
データの「梱包密度」を従来の1024-QAMから4096-QAMへ向上。同じ時間で転送できる情報量が1.2倍に増加します。4K映画を観ながら、大容量ゲームファイルをダウンロードしても、帯域不足にならず、ピーク時でも、通信速度を最大限に引き出します。


このあたりの仕組みを簡略化して、使いにしてみました。


このようにインターネット回線自体の速度(高速道路の車線数)が変わらなくても、通信の渋滞を抑えてスムーズに通信ができることで、「遅延」「混雑」「干渉」といった無線通信の課題を解決している感じです。
デュアル2.5GbEポートで宅内通信を高速化
Inazuma BE7200 Pro+を導入するメリットはそんな「外部との通信」だけでなく、家の中の通信環境にも及びます。ポイントとなるのが、WANとLANそれぞれに独立した帯域を持つ「2.5GbEポート」。
我が家のネット回線(NURO光 for マンション +4)では、ONUの仕様上、WANに関しては最大1Gbpsで頭打ちになってしまうんですが、Inazumaをハブに据えることで、家の中のデバイス同士がやり取りする「LAN」の通信は、2.5Gbpsへアップデートされます。


つまり、Inazuma BE7200 Pro+に直接接続したNASやSSDに関しては、最大2.5Gbps(約313MB/s)でデータのやり取りできる計算になります。
自宅作業がメインなら、動画編集用のストレージとしても十分活用できる速度ですよね。


Inazuma BE7200 Pro+の外観とデザイン
こちらが、Inazuma BE7200 Pro+。宇宙船をモチーフにデザインされたインパクトのある外観ですが、それよりも印象に残ったのが、そのサイズ感。
アンテナを含まない本体だけでも約279×237mm。重さも約1,135gとなかなかの重量級です。


フロントには、内部の大型ヒートシンクの熱を逃すためのグリルが配置されています。


中心には状態を示すLEDインジケーターを搭載。




特徴的な8本のアンテナは、回転と角度の2軸仕様で自由に動きます。設置場所や状況に合わせて調整することで、電波の到達距離を拡張できる仕組みです。


電源やポート類は反対側の側面に集約されていて、それぞれ以下のような構成になっていました。
ちなみに、ルーターには珍しいUSB3.0ポートは「簡易NAS」用。ここに外付けHHDやSSDを接続することで、SambaやFTP経由で、写真やファイルをやり取りすることも可能※になります。※SMB1.0対応デバイスに限る


背面には壁掛け用のネジ穴が用意されています(ネジ自体は付属していません)。


同梱品は以下の通りです。


- Inazuma BE7200 Pro+ 本体
- LANケーブル
- ACアダプター
- ユーザーマニュアル
Sora BE3600 Proの外観とデザイン
一方のSora BE3600 Proは、以前紹介した前モデル(ZTE Sora AX3000)と同じく、内蔵アンテナのスリムなデザインが特徴です。


サイズ感も182.5×124.5mm、重さ約260gと、Inazumaとは対照的に扱いやすいサイズ感。本棚やテレビ台の横に置いても生活感が出にくく、インテリアに馴染むデザインは個人的も結構好みです。


- Sora BE3600 Pro 本体
- LANケーブル
- ACアダプター
- ユーザーマニュアル


ZTE Inazuma BE7200 Pro+ / Sora BE3600 Pro レビュー


というわけで、ここからは実際にInazuma BE7200 Pro+をメインルーターとして迎え入れてからのリアルな感想をお届けします。
最初のハードルである置き場所の問題から、アプリを使ったセットアップ、そして一番気になる通信速度のビフォーアフターまで、我が家の暮らしにどんな影響を与えてくれたのか、ありのままをまとめていきます。
巨大なInazuma、我が家の設置場所はここ
さて、最初のハードルはやはりこの巨大なWi-Fiルーターをどこに置くのかという問題。
前提として、我が家のONU(回線の大元)は玄関のシューズボックス内にあります。壁内に張り巡らされたLAN配線の都合上、メインルーターはどうしてもここに置かざるを得ません。
本当はONUと重ねる感じで縦に置きたかったんですが、8本の外付けアンテナが邪魔になり断念。そこで今回は、「靴用の棚板を1段外し、アンテナを少し寝かせて平置きにする」という方法を取りました。


靴の収納スペースが減るし、正直見た目にも美しくはありませんが、まあ許容範囲。
寧ろ、せっかくの高性能アンテナが100%力を発揮できなさそうなのが気になりますが、背に腹は変えられません。
この辺りの住宅事情を優先するなら、Sora BE3600 Proをメインに据えてもいいかも知れませんね。



今後、宅内LAN配線をより高速な「CAT6A」に引き直した際には、別の部屋での壁面設置を検討したいと思います。
専用アプリで驚くほど簡単な設定
無事に設置が終われば、次はネットワークの設定です。Wi-Fiルーターって設定が面倒な印象があるかもしれませんが、このルーターについては心配無用。
ZTEが提供している専用のスマートフォンアプリ「ZTE Smart Life」を使えば、画面の指示に従ってタップしていくだけで初期設定が完了します。
スマホのWi-Fi設定から「Wi-Fi情報カード」に記載された、SSIDとパスワードを入力




いざ通信速度を検証。1G回線でも変化はある?
設定が完了したところで、玄関のシューズボックスに設置したONU(ZXHN F660P)、Inazuma BE7200 Pro+ 、Sora BE3600 Proそれぞれの通信速度をテストしていきます。
我が家の間取りと、テストした場所の位置関係はこんな感じ。


そもそもONUの仕様で「最大1Gbps」で頭打ちのため近距離では変わらないものの、一番遠い書斎では明らかな改善が見られました。
| ルーター | 近距離 | 遠距離 |
|---|---|---|
| ZXHN F660P(ONU) | 下り:1.0Gbps 上り:640Mbps | 下り:100Mbps 上り:68Mbps |
| Inazuma BE7200 | 下り:930Mbps 上り:600Mbps | 下り:180Mbps 上り:95Mbps |
| Sora BE3600 | 下り:890Mbps 上り:630Mbps | 下り:160Mbps 上り:110Mbps |
通信速度以外にも、Webページが開くときのレスポンスや動画をシークした時の引っ掛かりのなさなどは実感できたポイント。ここら辺はルーターの処理能力が顕著に表れている印象です。
書斎の死角はSora BE3600 Proでカバー
とはいえ、それでも書斎のWi-Fiはついてはまだ快適とはいえない速度ですよね。
実際、距離自体はそれほどないんですが、シューズボックス内に配置したことや、鉄筋コンクリートのマンション特有の壁の厚さも影響しているんだと思います。
そこで、今回はもう一台のSora BE3600 Proを「メッシュWi-Fiの子機」として、書斎のウォールラックに設置してみました。


こちらがメッシュ化前後の速度比較。これだけの速度があれば、4K動画の視聴も、NASとのデータのやり取りもストレスはありません。
| ダウンロード | アップロード | |
|---|---|---|
| メッシュ導入前 | 150Mbps | 85Mbps |
| メッシュ導入後 | 690Mbps | 620Mbps |
設定自体もとても簡単で、以下の通り親機(今回はInazuma)と子機(今回はSora)をペアリングするだけ。一度設定してしまえば、場所を変えてもメッシュ状態を維持してくれるのはありがたいです。
方法.1 ワイヤレス接続
子機を親機の近くに置き、電源を入れた状態で、両方のWPSキーを押す。


子機のインジケーターが緑の点滅から、青の点灯に変わったらセットアップ完了です。
方法.2 LANケーブル接続
LANケーブルで子機のWANポートと、親機のLANポートを接続。


しばらく待って、子機のインジケーターが青く点灯したらメッシュの設定は完了です。



今回は間取りの関係で、書斎にあるLANジャックに接続しましたが、単に距離を延長したいだけなら、適当なコンセントに刺して無線接続でもOKです。
ZTE Inazuma BE7200 Pro+ / Sora BE3600 Pro 気になった点


気になった点はInazuma BE7200 Pro+、Sora BE3600 Proそれぞれ、ひとつずつ。
Inazumaのサイズ感とデザイン
Inazuma BE7200 Pro+については、やっぱりサイズ感が1番の課題だと思います。
僕のようにシューズボックス内に設定する場合は、ほぼ棚板の半分を潰してしまうし、別に場所でもそのまま棚にポンと置くには大き過ぎる気がします。
もちろん、壁面に貼り付けるように設置すれば解決はしますが、8本のアンテナを広げた蜘蛛のような姿は良くも悪くも個性的で、インテリアへ影響は多少なりともありそう。


付属のACアダプターもそれなりの大きいなので、コンセント周りのスペース確保も必要です。
Soraは有線LANの拡張性がやや課題
その点、5本のアンテナをすべて内蔵したSora BE3600 Proはコンパクトで、デザインもミニマル。リビングにおいても違和感はほぼないです。


一方、Inazumaと比べると機能的にはやや控えめで、特に家の中の機器と繋ぐためのLANポートは「1Gbps」止まり(InazumaはLANも2.5Gbps)。我が家のように、NASを導入している家庭や、PCを有線LANで使いたい人にとっては、ここがボトルネックになってしまう可能性があります。
とはいえ、一般的な用途では「遅い」と感じることはあまりないはずなので、大量のデータを常にやり取りする人以外がそれほど気にする必要はないと思います。
まとめ|Wi-Fi 7は、もう特別なものじゃない


今回は、ZTEから新しく登場したWi-Fi 7対応ルーター、「Inazuma BE7200 Pro+」と「Sora BE3600 Pro」をレビューしました。
これまで、次世代規格のルーターといえば「高価で、大きくて、設定が難しい」という、ややマニアックなイメージもあったんですが、この2つのルーターが我が家にやってきて、その認識は大きく変わりました。
改めて、この2台の特徴をまとめると…
Inazuma BE7200 Pro+


- 最大7.2GbpsのWi-Fi7対応
- 8本のアンテナ構成(外付け)
- デュアル2.5Gポート搭載
- ハイエンドチップ採用
- 簡易NAS機能に対応
- EasyMesh対応
Sora BE3600 Pro


- 最大5.6GbpsのWi-Fi7対応
- 5本のアンテナ構成(内蔵)
- 2.5G WANポート標準搭載
- 圧倒的なコストパフォーマンス
- 軽量、ミニマルなデザイン
- EasyMesh対応
我が家では玄関の「Inazuma」を心臓部に、書斎の「Sora」をメッシュ子機として運用するちょっと贅沢な環境になりましたが、Wi-Fi 7でのメッシュ構築を考えれば、2台合わせても十分納得感のある価格だと思います。
「ネットが少し遅いかも?」と感じたら、まずはルーターを見直してみる。 ZTEの新しいルーターは、そんな日々のアップデートに最適な選択肢だと思います。気になった方は、ぜひチェックしてみてください。
以上、カナちひ(@kana_chihi)でした。












コメント