仕事やアイデアを生む過程において、誰かと対話をする時間はとても大切です。
会社員とメディア運営の二足の草鞋を履く僕にとって、1日のうちにいくつもの打ち合わせや会議が重なることは日常茶飯事。しかし、その中で常に一つのジレンマを感じていました。
それは、「議事録を残すこと」に意識を奪われ、肝心の「議論」に深く没入しきれていないのではないか、ということ。
あとから振り返るためのメモを取ることは大事ですが、相手の表情や言葉の細かいニュアンスを見落としてしまっては本末転倒です。でも、すべてを記憶だけに頼るのはリスクが大きい。
最近、そんな「記録の呪縛」から解放してくれる、革新的なデバイスに出会いました。
それが、このAIボイスレコーダー『Plaud Note Pro(プラウドノートプロ)』です。

これを取り入れてからというもの、手帳からメモを取る時間が消え、仕事への向き合い方が劇的に、そして心地よく変化しました。
研ぎ澄まされたハードウェア

ミニマリズムを体現する造形美
毎日持ち歩き、仕事のパートナーとして常に机の上に置く道具には、やはり愛着の持てるデザインであってほしいと僕は思います。
Plaud Note Proをパッケージから取り出し、初めて手にした時、その質感の高さに思わず見入ってしまいました。

安っぽさを一切感じさせない金属のボディに、バッテリー残量や録音状況がひと目で分かる高精細なディスプレイ。
無駄を削ぎ落としたミニマルなデザインは、僕が普段から愛用しているApple製品などと並べても、なんら遜色はありません。


さらに素晴らしいのが、付属するレザー調のマグネットケースです。
これを使えばiPhoneの背面にピタッと貼り付けておくことができ、ボイスレコーダーを別で持ち歩くという感覚すらなくしてくれます。
まるで初めからスマホの一部であったかのような、スマートな佇まい。このミニマルな所有感だけでも、仕事へのモチベーションを少し引き上げてくれる気がします。



指先だけで完結する操作性
録音を開始したい時は、ディスプレイ横のボタンを長押しするだけ。
フラットな形状ですが、ちゃんと物理ボタンなので押し間違える心配はありません。「電源を入れてから録音開始」という煩わしいステップが省略されているのも嬉しいポイント。

録音開始時には「ブルッ」と本体が1回震え、停止する時には2回震える。
画面を見る必要もないし、「押したつもり」の事故の予防にも効果的です。
また、空間全体を広く拾う「対面録音」と、電話越しの声を拾う「通話録音」の2つのモードを備えているんですが、驚いたのが、この切り替えをデバイス側で自動判別してくれるところ。

スマホの背面に貼り付けて通話をするだけで、角度や振動から判断し、的確に通話相手の声を拾ってくれる。僕自身は設定を意識する必要すらありません。
加えて、バッテリーの持ちも非常に優秀なんですよね。
公称では最大50時間(長時間駆動モード時)の長時間録音に対応していますが、実際に1時間ほど連続で録音しても7〜8%くらいしか減りません。

使わない時は平気で1週間以上バッテリー残量を維持してくれるのも大きな安心材料でした。
どのモデルを選ぶべきか
現在、Plaudシリーズには用途に合わせていくつかのモデルが展開されています。
細かなスペックは公式サイトをご確認いただくとして、それぞれの特徴を簡単に整理しておきます。
| Plaud Note Pro | Plaud Note | Plaud NotePin S | |
|---|---|---|---|
![]() | ![]() | ![]() | |
| 音声収音範囲 | 最大5m | 最大3m | 最大3m |
| 録音モード | 対面録音 / 通話録音 (自動) | 対面録音 / 通話録音 (手動切り替え) | 対面録音 |
| ディスプレイ | ◯ | − | − |
| 最大駆動時間 | 連続録音:50時間 スタンバイ:60日間 ※長時間駆動モード時 | 連続録音:30時間 スタンバイ:60日間 | 連続録音:20時間 スタンバイ:40日間 |
| Apple「探す」機能 | ◯ | − | − |
| サイズ | 85.6 x 54.1 x 2.99 mm | 85.6 x 54.1 x 2.99 mm | 51 x 21 x 11 mm |
| 本体重量 | 30g | 30g | 17.4g |
| 通常価格 | ¥30,800 | ¥27,500 | ¥28,600 |
| Check | Check | Check |
圧倒的な手軽さを誇る「無印」や、ウェアラブルな「NotePin」など魅力的な選択肢はありますが、録音状態をディスプレイと振動によって明確に確認できる「Pro」が、個人的にはもっともおすすめできるモデルです。

AIが変える、記録と要約の体験

というわけで、ここからはいよいよこのデバイスの真髄であるAIによる文字起こしと要約機能について、実際の体験ベースでまとめていきます。
文字起こし精度と「タップ再生」
Plaud Note Proによって録音された音声は、専用アプリ「Plaud: AI Note Taker」にスピーディーに取り込まれます。実際、1時間ほどの長い会議データでも数分で同期可能。

そして、驚くべきはその文字起こしの精度。
さすがに業界特有の特殊な専門用語や、人名などの固有名詞は誤変換されることもありますが、それを除けば業界水準を大きく上回る精度で正確にテキスト化してくれます。
さらに、そのわずかに残った差異をカバーしてくれるのが、「タップ再生」の機能。自動的にチャプター分けされたテキストをタップすると、まさにその部分の音声をピンポイントで再生してくれるんです。

声が小さかったり重なったりして文字起こしが完璧でなかったとしても、タップするだけで前後のニュアンスや熱量をちゃんと確認できる。
この機能があるだけで、記録をAIに任せることに対する「安心感」がまったく変わってきます。

要約のテンプレートも豊富で、「会議議事録」や「ハイライト」「マインドマップ」など内容に沿った出力が可能です。
出力されたノートには日付や場所、参加者(Speaker 1, 2…など、後から名前の修正も可能)の欄があらかじめ設けられており、「出力後の作業フローをよく分かっているなあ」と感心しました。
カナちひちなみに、プランの枠(時間)を消費するAI機能は、「生成」ボタンを押すまで開始されず、うっかり録音でコストが無駄にならないのも◎。
多言語会話も、正確な日本語に
少し意地悪して、日本語と中国語が入り混じる会話を録音してみました。
正直なところ、文字起こしの段階では最初に話し始めた言語(今回は中国語)にAIが引っ張られてしまい、日本語が一部飛んでしまう現象も見られたのですが、驚いたのはその後のプロセス。
文字起こしのテキスト自体に多少の乱れがあっても、バックグラウンドのAIが会話全体の文脈をしっかりと理解し、最終的な議事録は見事なまでに自然な日本語で出力してくれました。要点の取りこぼしもなし。
実際の会話と、作成された議事録

リアルタイム翻訳ではないので、会話中のサポートには向きませんが、「文字起こしをして、別のツールで翻訳してから議事録を作る」という面倒な手順を丸ごとスキップできるのは非常に助かります。
海外メーカーの担当者とのミーティングなど、多言語のやり取りから一気に日本語のドキュメント化まで完結できるのは、グローバルなやり取りが発生する実務においてかなり強力な武器になると感じました。
視覚も統合する「マルチモーダル入力」
今回のPlaud Note Proで僕がもっとも感動したのが、新機能の「マルチモーダル入力」です。
これは、録音中にアプリからカメラを立ち上げ、目の前のホワイトボードやPC画面の資料を撮影したり、直接テキストメモを残したりできる機能。
これらが単なる別ファイルとして保存されるのではなく、録音の「時間軸」と完全に統合されるのが、このデバイスの素晴らしいところ。

長い打ち合わせの中でいくつもの資料写真を撮っても、「あれ、この写真はどの話題の時の資料だっけ?」と探す手間が一切なくなります。
視覚情報が加わることで細かい数値データの要約精度が上がるだけでなく、会議の文脈そのものをまるごと保存できる。まさにバラバラだった点と点が線で繋がるような、新しい記録体験でした。
曖昧な記憶から答えを導く「Ask Plaud」
Plaud Note Proは、蓄積された記録を「引き出す」機能も秀逸です。それが、自然言語で質問や指示ができる「Ask Plaud(アスク プラウド)」。
例えば「先週の〇〇の工程会議で出た課題は何だっけ?」といった、かなり曖昧な記憶で検索をかけても、AIが文脈を理解して、的確に該当する内容や議事録を見つけ出してくれます。
これまでのように、記憶を頼りに録音データを早送りして聞き返したり、大量のメモを探し回ったりする手間は一切不要です。
実際の反応例(タップで拡大)



まるで過去のすべての会話を完璧に記憶している優秀な秘書に問いかけるような感覚。この検索能力と要約の優秀さのおかげで、「確認したい部分が見つからない」というストレスは完全に消え去りました。
ちなみに、これらの録音データや要約テキストは、「Plaud Desktop(ベータ版)」を使えば、PC上でもシームレスに確認・編集が可能です。

生成された議事録をそのまま社内のチャットツールやドキュメントにコピペ→共有という一連の作業が、PCの大きな画面でスムーズに完結。
このスマホとPCの連携についても、実務においては大きなアドバンテージになり得ると思います。
カナちひもちろんバックで処理するAIの進化による恩恵も大きいとは思いますが、忖度なしで「ここまで正確で機能の充実したボイスレコーダーがあったのか」と、本当に驚きました。
導入前に知っておきたいこと

ここまで、実体験で感じたPlaud Note Proの素晴らしい点を語ってきましたが、導入にあたってはハードルと感じる部分もありました。
それは、コストと多機能さゆえの取捨選択にかかわる部分。あくまで、”僕にとっては”というものですが、ご参考まで。
ランニングコストの考え方
まず、本体価格30,800円という、一般的なボイスレコーダーとしてはやや高額なプライス。
さらに、AIによる文字起こしや要約機能を利用するための無料枠(300分/月)も、僕のように毎日2〜3件の打ち合わせに使うとなると、正直到底足りません。
そうなると必然的に、有料の「Proプラン」や「Unlimitedプラン」へ加入が前提になります。
| プラン | 月額料金 | 文字起こし |
|---|---|---|
| Starter | 無料 | 月間300分 |
| Pro | 月額 1,400円 (年額一括払い時) | 月間1,200分 |
| Unlimited | 月額3,333円 (年額一括払い時) | 無制限 |

無制限に使おうと思うと、月額3,333円ほど(年間一括払いの場合)。
個人的には、Plaud Note Proによって生み出される時間や思考の余裕を考えれば、充分に価値のある投資だと感じていますが、継続的にランニングコストが発生する可能性がある点は、事前に検討しておくべきハードルだと思います。
カナちひとはいえ、対応するAIモデルも含め「時間以外の差がない」のは良心的。まずは無料版を使ってみて、用途が固まってきてからアップグレードを検討するのが良さそうです。
「ハイライト機能」の使いどころ
もう一つ、心配性の僕ゆえの悩みを。
Plaud Note Proには、録音中に本体のボタンを短押しすることで、重要だと思った瞬間に「ハイライト」としてマークできる機能が搭載されています。
しかし、僕はこの機能をあえて使っていません。
理由はシンプルで、うっかり長押しして録音を終了してしまうリスクの方が怖いから。
AIの要約と検索機能が優秀で、わざわざ手動でマークしなくても後から該当箇所をすぐに見つけ出せるという点も大きいです。

とはいえ、客観的に見ると、この機能がバッチリ刺さるシーンも確かに存在すると思います。
例えば、取材やインタビューで相手がこぼした「キラーフレーズ」を逃さず抽出したい時。あるいは、長時間のブレスト会議で「このアイデアは絶対に形にしたい!」と直感した瞬間など。
ハイライトを起点にAIが的確な要約を生成してくれるので、「客観的な議事録」ではなく、「自分にとっての主観的な重要度」をAIに直接教えたい時には、とても強力な武器になるはずです。

自分の用途に合わせて「あえて使わない」という選択もできる。そんな懐の深さも、基本性能が極めて優秀なこのデバイスならではの魅力だと感じました。

記録を「視覚化」する。進化し続けるAI機能

ここまでPlaud Note Proの基本機能について触れてきましたが、このデバイスのもう一つの大きな魅力は、ソフトウェアのアップデートによって常に新しい機能が追加され、進化し続けている点です。
最近のアップデートで追加された機能をいくつか紹介します(随時更新予定)。
一目で全体像を掴む「要約カード(適応型要約)」
要約した内容を1枚の洗練されたカード画像として出力してくれる機能です。
使い方は簡単で、要約を生成する際に『適応型要約』というテンプレートを選択するだけ。実際の会議の内容から生成したものがこちらです(※具体的な部分は黒塗りにしています)。
実際に生成されたカード

これ、忖度なしにかなり使えます。
内容を即座に把握できるだけでなく、テキストの羅列をメンバーに共有するよりも明らかに理解が早い。以前より関係者への共有がぐっと楽になりました。
Ask Plaudが図解を作る「インフォグラフィック生成」
こちらも画像生成なんですが、Ask Plaudで「インフォグラフィック生成」ボタンをクリックする(またはテキストで指示する)と作成される図解機能です。
実際に生成された図解

こちらも要点が綺麗に整理されており、話の内容がほぼ完全に図解化されるため、レシピやガイドラインの作成に非常に便利です。
単なる議事録の枠を超えて、ちょっとしたプレゼン資料のベースやマニュアル作成にもそのまま活用できそうなのも嬉しいですよね。
「アプリ内で完結する」という最大の価値
もちろん、画像生成や図解化自体は他の生成AIツールを使えばできることです。
ただ、僕が最も価値を感じたのは、「録音 → 文字起こし → 要約・画像生成」という一連のフローが、一つのアプリ内でシームレスに完結するという点。
わざわざテキストを出力して、別のAIツールにコピペして指示を出して……といった手間が一切かからないし、内容ごとにデータが一元管理されるたので、「あの時の図解データ、どこに保存したっけ?」と探すストレスもなくなります。
カナちひこんな感じで、どんどん新たな機能が追加されていくのもPlaud Note Proの魅力。他にも10,000種類以上のテンプレがあるので、色々と試したくなっちゃいます。
まとめ

Plaud Note Proがもたらしてくれた最大の価値は、間違いなく「記録からの解放」です。
これを導入してから手帳に必死にメモを取る時間が消え、相手の表情や言葉のニュアンスにしっかりと向き合えるようになりました。余計な作業をする必要がなくなったことで、より内容を深く理解し、本質的な議論ができるようになったと実感しています。
もちろん、どんな環境でも手放しで使える万能ツールというわけではありません。
会話の相手によっては「録音されること」自体に強い抵抗を感じる方もいますし、機密性の高い会議など、そもそも録音機器の持ち込みが忌避されるシーンもある。デバイスがどれほどスマートに進化しても、人と人とのコミュニケーションにおいてTPOを選ぶツールであることは事実です。

ただ、実際に数日間Plaud Note Proを使い倒してきた本音の部分では、そうした活用シーンの制約やランニングコストを差し引いたとしても、それ以上の「時間」と「思考の余裕」をもたらしてくれるのは間違いありません。
カナちひ正直に言って、一度これに慣れてしまうと、もうこれ無しの仕事環境には戻れなくなるレベルです。
僕と同じように、日々の打ち合わせに追われ、メモを取ることに必死で「議論に没入できていない」と感じている人は、ぜひこの革新的なデバイスを試してみてください。
以上、カナちひ(@kana_chihi)でした。






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