夜景やスローシャッター撮影には欠かせない三脚ですが、意外と嵩張るし持ち歩くのは少し億劫ですよね。
僕は電車移動が多いので、荷物になる三脚は持ち歩かないことも多いのですが、そういう時に限って使いたいシーンに遭遇するんですよね。
そこで最近購入したのがK&F Conceptのトラベル三脚「B210(海外モデル名|BA255)」です。
この三脚、カーボン製で約1.0kgという軽さもさる事ながら最短35cmまで短縮できるので、小さめのバッグにもすっぽり入って持ち運びの負担がかなり軽減される優れもの。
今回はそんなK&F Conceptのトラベル三脚「B210」について商品紹介とレビューをしていきたいと思います。
- 使用する機材重量が5kg未満
- 質の高いトラベル三脚を探しているひと
- 初めての三脚選びで迷っているひと
- 一脚やミニ三脚としても使いたいひと
- 変形や合体にロマンを感じるひと
「K&F Concept B210」の商品概要
今回紹介する「B210」は一般的に「トラベル三脚」に分類され、収納時に脚が反転することでサイズを抑える構造になっています。
トラベル三脚は航空機内に手荷物で持ち込める縮長60cm未満のモノが多いのですが、その中でも「B210」は縮長35cmと特に小さく折り畳める点が最大の特徴です。
商品スペック
さっそくカタログスペックを見ていきます。(参考として同等クラスの他社商品と比較)
モデル | B210 | UT-43 II | Element MII |
---|---|---|---|
画像 | |||
メーカー | K&F Concept | Velbon | Manfrotto |
耐荷重 | 8.0kg | 8.0kg (推奨荷重2.0kg) | 8.0kg |
全高 | 1,530mm | 1,460mm | 1,600mm |
最低高 | 460mm | 247mm | 430mm |
収納時 | 350mm | 275mm | 425mm |
本体重量 | 1.0kg | 1.1kg | 1.55kg |
伸縮設計 | 5段|ナットロック式 | 6段|ウルトラロック式 | 4段|ツイストロック式 |
雲台 | 自由雲台(水準器あり) | 自由雲台(水準器なし) | 自由雲台(水準器なし) |
脚部材質 | カーボンファイバー | アルミニウム | アルミニウム |
実勢価格 | ¥14,300 | ¥28,854 | ¥14,094 |
Check | Check | Check |
上記モデルはいずれも耐荷重8kgクラスの信頼できるメーカーの商品ですが、スペックと価格のバランスが一番良い(=コスパが高い)のは「B210」だと思います。
また全高についても身長174cmの僕が腰を曲げずにファインダーを覗けるちょうどいい高さです。
トラベル三脚は持ち運びやすいサイズである反面、全高が低い商品が多いです。三脚を選ぶ際は実際の使いやすさも考えて自分の背丈に合ったものを選びましょう。
「K&F Concept B210」の特徴とおすすめポイント
ここからは実際の使用感を含め「B210」のおすすめポイントが紹介していきます。
- 小型軽量で携帯性が高い
- カーボン&アルミ合金で剛性が高い
- 水準器付き自由雲台で不整地に強い
- 低角度・ローアングル撮影が可能
- ミニ三脚としても使える
- 一脚にも可変できる
小型&軽量で携帯性が高い
前述の通り「B210」は、同クラスの三脚と比べてかなり軽量でコンパクトです。
登山や旅行など少しでも荷物を減らしたい場面で、リュックのボトルホルダーなどにサッと入れて出掛けられるのはとても嬉しいポイント。
また脚部の伸縮はナットロック式で、レバータイプより引っ掛かりが少なく持ち運ぶ際に有利です。(ナットロックは機構がシンプルなので嵩張らず軽量にも貢献)
ちなみに軽い三脚は反面安定性が悪いというデメリットもありますが、「B210」はセンターポールに装着されているエンドフックに錘(おもり)をぶら下げることで対策が可能です。
カーボン&アルミ合金で剛性が高い
三脚は大切なカメラを預けるものなので、強度や剛性は譲れないポイントです。
「B210」の脚部は軽量で高強度・高弾性の「カーボン」、ロック部分と留め具は強度と鍛造性のバランスが良く精巧な加工が可能な「アルミ合金」、と材質を使い分けることで軽さだけでなく剛性を保っています。
脚部のカーボンチューブは最大で22mm径と比較的細身ですが、しっかりロックすることで安定感が増します。
さすがに耐荷重8kg分の機材をそのまま乗せるのは不安ですが、2〜3kg程度の機材であれば安定性に不安を感じることはないでしょう。
水準器付き自由雲台で不整地に強い
自由雲台は金属製のボールヘッドで支えられていてスムースに稼働します。また水平方向の水準器もついているので不整地での運用に優れています。
クイックリリースはアルカスイス互換*で、色々なカメラや機材で使用が可能です。
低角度・ローアングル撮影が可能
センターポールを一旦三脚から引き抜き、逆さに装着しなおすことでカメラを反転させたローアングル撮影が可能です。
地面スレスレでの定点撮影や、低角度撮影で普段とは違う面白い写真や動画を撮ることができますよ。
ミニ三脚としても使える
全ての脚を畳むことで卓上ミニ三脚としても活用できます。
最低高は46cm少し高さはありますが、30cm四方の狭いスペースでも使えるので屋内での使用に便利です。
石突もゴム製なのでテーブルを傷つけることもありません。
一脚にも可変できる
センターポールを取り外しグリップ付きの脚と接続することで一脚にも可変できます。
一脚にすることで更に取り回しは良くなりますし、1台3役はコスパ的にも最高ですよね。
一脚として使用する場合の全高は159cmほど。一番細い最端部も意外としっかりしていて安定感があります。(気になる場合は1段階縮めて使うとより安定)
K&F Conceptの三脚は別のモデルでもこの一脚可変式を採用しているのでニーズがあれば検索してみてください。
「K&F Concept B210」の気になるポイント
「B210」は個人的に非常に満足度の高い三脚ですが、いくつか気になる点もあります。
デザイン面は好みの問題ですが「好き嫌いが分かれそう」という意味でここで紹介します。
- 全高で使用するときの安定感は△
- 黒×橙の配色は好き嫌いがありそう
- キャリングケースの主張が強い
全高で使用するときの安定感は△
軽さと安定性はトレードオフなので仕方ない部分ですが、機材との重量差が大きくバランスは△。
脚部のカーボンチューブの強度は充分なのですが、特性上しなるため機材を載せると若干ですがたわみます。
少し強い風が吹くと振動したり、少しの接触で転倒する可能性もあるので、全高で使用する場合は錘(おもり)を使うなど重心を下げる工夫が必要です。
黒×橙の配色は好き嫌いがありそう
カメラ機材は黒とシルバーでまとめられている製品が多く、「B210」の差し色のオレンジはよく目立つ反面、好き嫌いが分かれそうです。
オレンジ色はメーカーであるK&F Conceptのブランドカラーですが、ブラック×シルバーの配色の方が無難で万人受けすると思います。
ちなみにSONYのフルサイズ機のマウントリングもオレンジ色ですが、やはり好みは分かれるみたいですね。(僕は肯定派です)
キャリングケースの主張が強め
本体のカラーリングと合わせてキャリングケースのデザインも個性的です。
キャリングケース自体は生地や縫製の質もよく使い勝手もいいのですが、スポーツ用品のようにロゴを前面に押し出したデザインは好みが分かれそうです。
個人的にはもう少しロゴやカラーは控えめでもよかったかな。
購入者の口コミ・評価
今回もAmazonレビューから購入者の声を紹介していきます。(製品自体についての部分を抜粋して掲載)
あえて賛否両論紹介しますので参考にしてください。
★★★★★ コンパクトで軽量!希望通りの商品でした。
カメラとレンズで3kg弱でしたが、大丈夫でした。MAXまで高さを足を伸びして撮影は重いレンズでは試していません。操作に慣れていないのでローアングルの時は手間取る。三脚、一脚、ミニ三脚を1本で間に合って、収納高、重さ、ロックの仕方等が希望どうりだった。
★★★☆☆ 軽くて持ち運びはしやすい。重いレンズには不向き
軽くて持ち運びやすい点は気に入っています。問題は雲台ですが、重いレンズ+フルサイズミラーレスを使っているとボール部分とマウント部分を固定しているネジが緩みます。重いと言っても、α7ivとSEL200600Gの組み合わせなので高々3kgちょっとです。ネジを締め直せば使えるんですけどね。耐荷重5kgはあまり信用できないなと思いました。
★★★★★ コスパ最強三脚!
出張撮影で飛行機にボストンバッグに入れて機内持込みできる三脚が欲しくて購入。収納ケースも付いてカーボン製の三脚なのにこの値段なので心配していたが予想以上の作りの良さで驚いた。一箇所難点だったのが脚の石突きがゴムではなく硬めのプラスチック的な素材だった為、フローリングや大理石などの床では滑り易いところ。
★★★★☆ 縮長が短く、持ち歩きやすい
全高は少し低いが通常使用には問題無く、縮長が短くカーボン製で軽いので、鞄に入れて持ち歩き易い。脚を広げると脚部の高さが非常に低くなるが、エレベータ部が短くならないので、そのままでは極低位置からの撮影は出来ない。エレベータ下部にカメラを取り付けることで行うことができる。一脚にもなるので、三脚使用不可の場所でも使うことができる。
★★★☆☆ コンパクトと価格の安さがメリットです
一脚としても使える三脚として購入しました。コンパクトで軽い、そして何より価格が安いです。メリットはそこです。でも値段どおりです。数回稼働させただけで足を止める部分の塗装が剥がれてくる、一脚を組み立てる時にセンターフックを引っかける部品が外れてセンターフックが使えなくなる、など、値段どおりでタフさはないようです。アウトドアで本格的に使うには、若干不安ありです。
まとめ
この記事ではコスパ最強クラスのトラベル三脚「K&F Concept B210」についてまとめてみました。
三脚は記念撮影や星景写真などの定点撮影時だけでなく、動画撮影でも活用できるため1台は持っておきたい機材の一つです。
重量と安定性はトレードオフのような関係にあり流石にプロユースには心許ないですが、軽量のトラベル三脚の中では「B210」は比較的剛性も高く、普段使いでは充分満足できる商品だと思います。
携帯性や品質、1台3役の活用シーンを考えるととてもコスパのいい三脚ですよね。価格と品質のバランスもいいの初めて買う三脚にもおすすめです!
気になったひとは是非チェックしてみてくださいね。
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