こんにちは、カナちひ(@kana_chihi)です。
僕は普段から家族旅行の際など思い出を映像に残すことが多いんですが、子供が大きくなるにつれ行動範囲も広がって映像より音声収録に苦労するんですよね。
「それなら伝送距離の長いワイヤレスマイクの導入だ!」ということで購入したのが、今回紹介する『DJI Mic Mini』。

わずか10gのコンパクトサイズにも関わらず、最大伝送距離が400m(!)、しかもスマホやアクションカム、ミラーレスカメラなどさまざまなデバイスで使える本格ワイヤレスマイクながら、価格はなんと2万円ちょいとかなりのコスパ。
音声も驚くほどクリアでノイキャンの効きも充分と、本当によくできたワイヤレスマイクで早くも手放せないアイテムになっています。
というわけでこの記事ではDJI Mic Miniの特徴や使い勝手、実際に使ってみた感想を中心に、メリット・デメリットなど詳しくレビューしていきます。

DJI Mic Mini の概要

DJI Mic Miniは2024年11月26日に発売された同社の最新ワイヤレスマイクで、軽量かつコンパクトなサイズに見合わない高品質な集音性能と機能性を併せ持つ、汎用性の高いモデルです。
今回僕が購入したのは、トランスミッター(マイク送信機)2台とレシーバー(受信機)、充電ケースがセットになったオールインワンモデルなんですが、24,200円という導入しやすい価格で、動画初心者やファミリー層にもぴったり。

とはいえ、マイクとしての性能にも妥協なく、セーフトラック機能(通常の音量と少し小さい音量を同時収録し、音割れや歪みの補正を可能にする機能)や、クリッピングコントロール(音割れしないよう自動的に音量を調整)、2段階のノイズキャンセリングなど本格的な機能にも対応しています。
肝心の音質については、実際にiPhone16Proを使って収録してみた比較動画をどうぞ。
カメラからの距離に影響されず音声収録ができるので、ショットガンマイクと合わせて運用するのもおすすめです。

仕様とスペック
名称 | DJI Mic Mini (2 TX + 1 RX + 充電ケース) |
---|---|
画像 | ![]() |
極性パターン | 無指向性 |
最大伝送距離 | 400 m |
サイズ | トランスミッター:約26 × 26 ×16 mm レシーバー:約46 × 29 × 19 mm 充電ケース:約96 × 41 × 59 mm |
重量 | トランスミッター:約10 g (クリップマグネットを除く) レシーバー:約18 g 充電ケース:約139 g |
ノイズキャンセイリング | 2段階 |
自動音量制限 | |
32bitフロート内部収録 | |
DJIエコシステム対応 | |
ステレオ収録 | (トランスミッター2台併用時) |
駆動時間 | トランスミッター単体:11.5時間 レシーバー単体:10.5時間 充電ケース併用時:48時間 |
同梱品 | トランスミッター2台、レシーバー1台、ウィンドスクリーン4つ、充電ケース、充電ケーブル、3.5mm音声ケーブル、USB-Cアダプタ、キャリーバッグ |
公式価格 | ¥24,200 |
Check |
DJIにはプロ仕様のフラッグシップワイヤレスマイク「DJI Mic 2」というモデルもあるんですが、伝送距離や駆動時間などむしろDJI Mic Miniもの方が上回っている部分もあり、コスパの高さでもかなり優秀。
DJI Mic 2との違い
モデル | DJI Mic Mini | DJI Mic 2 |
---|---|---|
外観 | ![]() | ![]() |
サイズ(トランスミッター) | 27 × 26 ×16 mm | 46 × 31 × 22 mm |
重量(トランスミッター) | 10g | 28g |
ノイズキャンセリング | 2段階 | 1段階 |
クリッピング自動制御 | ||
32bitフロート録音 | ||
駆動時間 | 最大11.5時間 (ケース併用時:最大48時間) | 最大6時間 (ケース併用時:最大18時間) |
伝送距離 | 最大400m | 最大250m |
ラベリアマイク対応 | ||
公式価格 | ¥24,200 | ¥35,530 |
ビギナーからYouTuberまで幅広い層で大活躍間違いなしのワイヤレスマイクに仕上がっています!
というわけで、DJI Mic Miniの外観をご覧ください。
デザインと外観
こちらがマイク本体(トランスミッター)。ご覧の通り、親指サイズのコンパクトなボディで本当に軽いです。

操作系はこんな感じ。トランスミッター側で操作できるのは電源とノイキャンの有効/無効くらいで、その他の操作に関しては後述のアプリで行う仕様になっています。


なおトランスミッターにはUSBポートはないので、充電する際は専用ケースが必須。

衣服への取り付けは、クリップもしくはマグネットを使用。
本当に小さなマグネットなんですが、磁力は強力で厚手のジャケットでもしっかり留まります。うっかり左右をくっつけちゃうと離すのが大変なくらい。


ウインドスクリーンは色違いで2ペアが付属。こちらはマグネットではなく、ツメでカチッと嵌め込む方式になってます。


トランスミッターに装着するとこんな感じ。

続いてレシーバーですが、モニターなどは存在せず、音量調整ダイヤルと2つのボタンのみというシンプルな設計。



トランスミッター同様にクリップ付きで、この部分をコールドシューに差し込むことで、カメラの上にマウントすることができます。

使用するデバイスに合わせて、USB-Cケーブルや3.5mmオーディオプラグのほか、拡張ポート経由でのUSB-C/Lightningアダプターによる接続にも対応。

付属のスマートフォンアダプターと組み合わせることで、簡単にiPhoneと接続できます。


ちなみにアダプターを装着しままケースに収納することも可能。

充電ケースにはトランスミッターとレシーバーのほか、3.5mm音声ケーブルやウインドスクリーンもまとめて収納可。
細かい付属品を個別に持ち歩くのは面倒なので、こんな風にひとまとめにできるのは本当に助かります!


- トランスミッター 2台
- ウインドスクリーン 2つ
- レシーバー
- 3.5mm 音声ケーブル
- スマートフォンアダプター(USB-C)
- スマートフォンアダプター(Lightning)※別売
その分、充電ケース自体はそこそこの大きさで、重さは全部ひっくるめて170gくらい(それでもDJI Mic 2よりはかなりコンパクト)。

充電はケース背面のUSB-Cポートからまとめて出来ます。

今回購入したDJI Mic Mini(2TX+1RT+充電ケース)の同梱品は以下の通りでした。

- トランスミッター x2
- クリップマグネット x2
- レシーバー
- 充電ケース
- 3.5mm 音声ケーブル
- スマートフォンアダプター(USB-C)
- USB-C充電ケーブル
- ウインドスクリーン ブラック/グレー各x2
- キャリーポーチ
- 取扱説明書
各種設定は専用アプリで
前述の通りディスプレイのないDJI Mic Miniですから、詳細設定は専用アプリ「DJI Mimo」で行います。
\ DLはこちら(App Store) /
操作はとても簡単で各項目をタップするだけ。設定した内容はレシーバー内に保存されるため、デバイスを変えても維持されます。
逆に設定はこのアプリでしかできないので、カメラで使用する場合でも一旦スマホに接続する必要があるのは少し面倒かも。


- バッテリー残量の確認
- マイク音量の確認
- ノイズキャンセリング強度の変更
- モノラル/ステレオの切り替え
- セーフトラックのON/OFF
- ローカットのON/OFF
- 自動電源オフの設定(単体/カメラ同期)
- クリッピングコントロールのON/OFF
- ファームウェアのアップデート
iOSでのアップデート方法
これはiOSデバイスに限ってとのことですが、仕様上アップデートの際はレシーバーとトランスミッターを個別にBluetooth接続する必要があります。
その際に気をつけたいのが、レシーバーとトランスミッターでペアリング方法が異なる点。
- トランスミッター:ペアリングボタン長押し(2秒)後、iPhoneの「設定」「Bluetooth」から接続
- レシーバー:電源ボタン長押し(6秒)後、Mimoアプリで接続
- トランスミッター
-
ペアリングボタン長押し(2秒)後、iPhoneの「設定」「Bluetooth」から接続
- レシーバー
-
電源ボタン長押し(6秒)後、Mimoアプリで接続
なんてややこしい…!僕も最初レシーバーのBluetooth接続できず、かなり悩みました。

ここに関しては今後のアップデートで改善されることを願うばかりです。


DJI Mic Mini レビュー


ここからは僕が実際に使ってみた感想と使用感を紹介します。
小さくて目立たない
まず何といっても名は体を表す、コンパクトなサイズ感が素晴らしいです。
シンプルに目立たないのはもちろんなんですが、軽いので衣服に変なシワが入ったり、首元がダレてだらしなくなるということがなく、自然に装着できる点はかなりポイント高いです。


クリップ、マグネットともにしっかりしていて厚手のジャケットにも対応できるのもいいですね。


レシーバーもコンパクトで、こんな具合にスマホジンバルに載せても邪魔にならず楽々運用できます。


「小さいは正義」と言いますが、ことワイヤレスマイクに関しては特にその傾向が強い気がしますね。
無理やり小さいことの欠点を探すとすれば、操作ボタンが小さいことくらい…?


自然でクリアな音質
小さいからって音質に妥協しては本末転倒。その点DJI Mic Miniの音は自然でクリア。もちろん好みもあると思いますが、個人的にはとても聴きやすい音質だと思います。
先ほどはiPhone16Proの内蔵マイクとの比較を紹介しましたが、本格的な配信用ダイナミックマイク「Elgato Wave DX」とも比較してみたので、ご試聴ください。
マイクの音質比較(タップして試聴)
DJI Mic Mini|レシーバー接続
Elgato Wave DX|XLR Dock接続
どうです?サイズ感の違いや無線接続であることを考えるとかなり検討してないですか?
さすがに本格的なスタジオマイクと比べれば物足りないかも知れませんが、多くのシーンでは充分な音質なんじゃないでしょうか。


さまざまなデバイスで活用可能
デバイスにレシーバーを挿すだけで、誰でも簡単に本格的な音声集力ができるのもDJI Mic Miniの魅力。
iPhone / スマホ接続
iPhoneの場合はお尻に挿すだけで、外部マイクとして認識されます。特に入力音声の選択は不要、もちろんiPadでも同様に使えます。


Lightning端子のiPhoneには別売りの「DJI Mic Miniスマートフォンアダプター(Lightning)」が必要になります。
ミラーレスカメラ
ミラーレスカメラには付属の3.5mm音声ケーブルで接続します。レシーバーのクリップはそのままコールドシューにマウントすることができます。


Sony αシリーズに限りますが、MIホットシューに直接接続できる「DJI Micシリーズカメラアダプター」も販売されているので、カメラメインならケーブルレスでおすすめ。
アクションカメラ
ちょっと見た目は不格好ですが「Insta360 Ace Pro 2」といった他社製のアクションカメラでもバッチリ使えます。


このサイズであれば機動性も失わず実用性も充分(もちろんBluetooth接続も可)。
MacBook / PC
Macの場合も、空いているUSBポートに挿すだけ。こちらもアプリやドライバのインストールは不要です。


出先でのオンライン会議など、騒がしい環境でもクリアな音声で収録できるのはかなり便利。
DJI Osmoシリーズ
僕は所有していないので検証はできませんが、Osmo Pocket 3やOsmo Action 5 ProなどのDIJ製カメラであれば、レシーバー不要で直接接続&高音質録画が可能とのこと。


面倒な設定も不要で、そばに近づけるだけでペアリングできるなんて最高ですよね。



もちろんBluetooth接続もできますが、音質や安定性を考えるとレシーバーを使うのがベター。
長時間収録でも安心
僕はそれほど長回しはしないので必要性は感じないんですが、マイク単体で最長11.5時間という駆動時間はなかなかのもの。
- ケース併用時:最大48時間
- トランスミッター単体:最大11.5時間
ズボラな僕は、基本撮影中はずっとマイクの電源を入れっぱなしなんですが、全然バッテリーが減りません。しかもいざというときは、5分の充電で1時間の使用が可能。


充電頻度も少なくて済むのでバッテリーの劣化も遅そうです。
圧倒的なコスパ
これまでDJI Mic 2やRODE Wireless GOといった本格的なワイヤレスマイクを購入しようと思うと、5万は覚悟しないといけなかったんですが、DJI Mic Miniの価格はその半額以下。
しかも必要に応じて細かく構成を変えられるので、必要最小限のコストで導入できるのは大きな利点です。
構成 | 2TX + 1RT +充電ケース | 1TX + 1RT | 2TX + 1RT +充電ケース + Lightningアダプター | 1TX + 1RT + Lightningアダプター | トランスミッター単体 |
---|---|---|---|---|---|
画像 | ![]() ![]() | ![]() ![]() | ![]() ![]() | ![]() ![]() | ![]() ![]() |
トランスミッター | 2台 | 1台 | 2台 | 1台 | 1台 |
レシーバー | 1台 | 1台 | 1台 | 1台 | |
ウインドスクリーン | 4つ | 2つ | 4つ | 2つ | 2つ |
充電ケース | |||||
充電台 | |||||
充電ケーブル | |||||
3.5mm音声ケーブル | |||||
USB-Cアダプタ | |||||
Lightningアダプタ | |||||
キャリーバッグ | |||||
ミニポーチ | |||||
公式価格 | ¥24,200 | ¥13,200 | ¥28,600 | ¥17,600 | ¥7,700 |
構成 | 2TX + 1RT +充電ケース | 1TX + 1RT | 2TX + 1RT +充電ケース + Lightningアダプター | 1TX + 1RT + Lightningアダプター | トランスミッター単体 |
---|---|---|---|---|---|
画像 | ![]() ![]() | ![]() ![]() | ![]() ![]() | ![]() ![]() | ![]() ![]() |
トランスミッター | 2台 | 1台 | 2台 | 1台 | 1台 |
レシーバー | 1台 | 1台 | 1台 | 1台 | |
ウインドスクリーン | 4つ | 2つ | 4つ | 2つ | 2つ |
充電ケース | |||||
充電台 | |||||
充電ケーブル | |||||
3.5mm音声ケーブル | |||||
USB-Cアダプタ | |||||
Lightningアダプタ | |||||
キャリーバッグ | |||||
ミニポーチ | |||||
公式価格 | ¥24,200 | ¥13,200 | ¥28,600 | ¥17,600 | ¥7,700 |
これくらいの価格であればカメラ機材としては安価な方だし、あまり気を使わずに持ち出せる分、活用シーンも大きく広がるんじゃないでしょうか。


DJI Mic Mini 気になったところ


サイズ、音質、機能性、価格とほぼ欠点の見当たらないDJI Mic Miniですが、気になる点もなくはないので2つほど紹介しておきます。
マイク本体録音には非対応
DJI Mic Miniは、DJI Mic 2のようなマイク単体での録音には対応していません(32bitフロート録音にも非対応)。
毎回何かしらのデバイスに繋げないといけなくて面倒というのもあるんですが、何より通信不良で即収録失敗となってしまうのはあまりに心許ないです。旅行帰りに発覚したら泣いちゃいます。


レシーバー側にも録音中のステータスなどは表示されないので、大事な場面の都度、収録確認が必要だったりするのはちょっと面倒に感じました。
iPhoneでの使用には制限あり
多少の音質劣化には目をつぶっても、機動力優先で Bluetooth接続で使いたいときもあるじゃないですか。
ただ残念なことにiPhoneの標準カメラアプリではDJI Mic MiniのBluetooth接続での音声収録はできず、使用できるのはDJI Mimoなど、一部の対応アプリのみ。


その他のスマホやアクションカメラなど、音声ソースの切り替えができるデバイスでは問題なく収録できるのでDJI Mic Miniが悪いワケではないんですが、iPhoneユーザーの僕的には少し残念だったポイント。



知らずにうっかりトランスミッター単体で購入しちゃうと残念な結果になる場合もあるのでiPhoneユーザーは要注意!
まとめ


今回はコンパクトで高品質なワイヤレスマイク「DJI Mic Mini」をレビューしました。
サイズや音質、機能性、汎用性に至るまで本当に欠点が見当たらず、32bitフロート本体録音ができない点さえ妥協できれば、幅広いシーンで活用できる高コスパのワイヤレスマイクです。
これ一台あれば、旅先やSNS動画の撮影の質がグンと上がるのは間違いなし!レシーバーを挿すだけで簡単に使えるので、日常的に動画撮影をする人は是非導入してみてください。
以上、カナちひ(@kana_chihi)でした。


コメント