iPadがあるなら一度は挑戦してみたいのがデジタルでのお絵描き。
iPadとApple Pencilがあれば普通の紙とペンのように、いやむしろそれ以上に思い通りに絵画を楽しむことができます。

僕もせっかくのiPad ProとApple Pencil2を活用すべく、お絵描きアプリ「Procreate(プロクリエイト)」を使ってLINEスタンプを作ってみました。
この記事では「Procreate」の基本的な使い方とLINEスタンプ制作の手順をまとめてみたいと思います。(LINEスタンプへの登録方法は他の解説記事を参照ください)
この記事をおすすめしたいひと
- iPadでこれからイラストに挑戦したいひと
- オリジナルのLINEスタンプを作りたいひと
- お絵描きアプリ選びに迷っているひと
- Procreateの使い方を知りたいひと
Contents
「Procreate(プロクリエイト)」について

まずは今回使う「Procreate(プロクリエイト)」ついて少しだけ紹介します。
「Procreate」は、iPadのイラストアプリとしてはかなり人気の高いアプリです。このアプリの優秀な点を僕なりにまとめると以下の通りです。
「Procreate」のポイント
- 直感的なインターフェースで誰でも簡単に使える
- レイヤーやグルーピング機能が優秀
- ブラシが豊富(カスタムやダウンロードも可能)
- 自動保存で作業の中断も容易
- 簡単なアニメーションも作成可能
- POPなイラストや水彩画風まで幅広い作品作りが可能
特にiPadに最適化されたシンプルなUIがとても使いやすく、簡単なイラスト程度であれば初めてでも迷わず使えると思います。(もちろんレイヤーやマスク機能も充実しています)
僕はイラスト以外にもこのブログで掲載する写真などの加工にも活用していて、買い切りで1,600円でこの機能性は本当にコスパの高いアプリです。
LINEスタンプイラストの書き方
今回作成するスタンプの完成版は以下リンクより確認ください。数がまとまるとそれっぽく見えますかね?
それではこのスタンプの中から一つ選んで作成手順を解説していきます。
イラストを描く前の準備
まずLINEスタンプに使うイラストサイズのキャンパスを作成していきます。
LINEスタンプサイズ
最大サイズで 横370 × 縦320px
少し大きめに作成して後から縮小してもOKですが細かい線などが潰れてしまう場合もあるので、今回は最初から完成サイズで作っていきます。
新規キャンパスを作成
一度作成したキャンパスサイズは自動的に保存されていきますが、今回は最初から作成するので一番右上の「カスタムキャンパス」のアイコンをタップします。
LINEスタンプ用のサイズ「幅370px|高さ320px」に設定して[作成]をタップします。
指定のサイズでキャンパスが作成されました。
外周に余白を作成
LINEスタンプにする際に上下左右に10pxほどがカットされてしまうので、予めその余白部分がわかるな画像を作成し、背景にします。

今回は僕が作成した背景画像を貼っておくのでこれを保存して使ってください。
下書きから線画作成まで
それではいよいよ線画を描いていきましょう。(個人的には線画を描くのが一番楽しい!)
① 背景画像の読み込み
先程作成した白紙のキャンパスに背景画像を挿入します。

スパナのアイコンから[追加] > [写真を挿入]をタップ。このあと写真フォルダが開くので先ほど保存した背景画像を選択。
先ほどの背景画像が挿入されました。このピンク色の枠にイラストが重ならないように描いていきましょう。
② 下書き用のレイヤーを追加
LINEスタンプは最終的に背景を透明にしたいので、キャンパスの上に透明のレイヤーを追加してそちらに描き込みます。
レイヤーはアニメーションのセル画のようなイメージで、上側にあるものがそのまま上に表示されます。
描きたいものを別々のレイヤーに分けて描くことで修正時も非常に楽になります。
③ 下書き
鉛筆ツールを選択し下書きをします。下書きはあとで丸ごと削除するので細かい部分は気にせず気ままに描いていきましょう。
下書き用のペンの色を選びます。好きな色で大丈夫ですが、普通に黒が見やすいです。
ブラシライブラリから6B(鉛筆)を選びます。
鉛筆で下書きをしていきます。あまり細かく書きすぎるとペン入れのときに潰れてしまうので気をつけましょう。
ピンクの枠線を越えないようできるだけ大きく描いていくのがポイントです。(今回はテキストを入れたいので上部を開けて描いていきます)
④ ペン入れ
下書きの上に新しいレイヤーを追加しペン入れをしていきます。(下書きのレイヤーに重ねて描かないように注意)
今回は筆圧による線の変化が大きく、ハッキリとした線がひける「スタジオペン」を使います。(均一な太さの線を描きたいなら「製図ペン」がお勧め)

もちろん他のペンでもOKですが、完成画像はかなり小さくなるので線をしっかり見せたいなら少し太いと感じるくらいのペンで描く方がいいです。
ブラシのライブラリから「スタジオペン」を選択し、先ほどの下書きをトレスしていきましょう。
細かい部分は、指で画面をピンチアウト(拡大)しながら描いていきます。
ペン入れが完了したら不要になった下書きを削除していきます。(レイヤーの右側にあるチェックを外すことで非表示にもできます)
下書きのレイヤーをタップしたまま左にスライド > [削除]で、下書きが削除されます。
⑤ 色塗り
線画が完成したら色を付けていきます。ここでも新しくレイヤーを作成しパーツ毎に塗っていくことを心がけましょう。
ちなみにレイヤーは最大250枚まで追加可能なので惜しまずどんどん重ねていっても大丈夫です。
線で囲まれた広い範囲を塗る場合は、まず上の図のように線画を[基準]に設定してから塗りつぶす方法を取ります。
線画を潰さないよう、色塗り用の新規レイヤーを線画レイヤーの下に移動します。
カラーパレットから塗りたい色を選択。ここでは肌色を選びます。
指定した範囲を塗り潰すときは、カラーパレットから塗りたい場所にドラッグ&ドロップします。
基準に設定した線画に囲まれた範囲が一気に塗り潰されました。
続いて線画で囲まれていない範囲を塗っていきます。
線で囲われていない箇所や細い部分はペンで塗っていきます。使用するブラシはムラなくベタ塗りできるものを使いましょう。
ベタ塗りが完成しました。
陰影やハイライトを入れる場合は、線画の下にもう一つレイヤーを重ねてブラシで塗っていきましょう。(ここは割愛します)
⑥ テキスト(文字)の追加
次に空けておいたスペースにテキストを追加していきます。
文字に関してもある程度の大きさは確保しておきましょう。(あとで見えなくなるので)
先ほど写真を挿入した手順で「テキストを追加」します。(レイヤーは自動追加されます)
任意の場所にテキストを入力します。
文字の色やフォント、スタイルもここで調整していきましょう。ある程度太さのあるフォントがおすすめです。
これでイラスト自体は完成です。
最後に、LINEスタンプにしたときキチンと表示されるよう仕上げていきます。
⑦ 仕上げ
このまま背景画像を消して完成させてOKですが、今回は線画も綺麗に表示されるよう縁取りをしていきます。

この作業で絵と背景の境に別の色を挟むことで、線画とLINEの背景の色が同色の場合でもキチンとスタンプが見えるようになります。
残念ながら「Procreate」には自動で境界線を描く機能はないので手書きで書いていきましょう。まあここは適当でも大丈夫です。
作業は背景のキャンパスを非表示(透明)にした状態で進めます。
もしLINEの背景が黒だった場合、線画が消えてしまうので今回は白色で縁取りをしていきます。
一番下に新規レイヤーを追加したら、線画の周りをブラシで縁取っていきます。

縁取りは必ずしも必要な作業ではないため、仕上げの好みに合わせて行ってください。
⑧ 書き出し
背景を透過したまま保存するために「PNG」形式で書き出します。
尚、背景を透過させる必要がない場合はJPEGが一般的です。(今回はPNGで書き出してください)
[画像を保存]を選択するとiPadの写真に保存されます。
以上でLINEスタンプ一つが完成です。この要領でどんどん作成していきましょう!
⑨ そして•••
スタンプが40個※完成したら、ようやくLINEに登録可能です。(別途「スタック」と「タブ画像」も必要ですが作成したスタンプの一つを縮小すればOKです)。※最低8枚から登録は可能。
上記が「LINE Creators Market」の管理画面にアップされたスタンプセットです。(LINEスタンプへの登録方法についてはまた別の機会に紹介したいと思います)
まとめ

さて「Procreate(プロクリエイト)」を使ったLINEスタンプ作りについてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
もちろんPhotoshopなどの本格的な画像編集アプリであればもっと機能も充実していて効率的にイラストを描くこともできますが、「Procreate」の良さは何といっても買い切り1,600円というコスパの良さ。

もちろん価格だけでなく「iPadで絵を描く」ことに特化した操作性の良さも「Procreate」の特徴です!
またLINEスタンプは絵自体は得意ではなくても、タッチを揃えて描けば味のある独創的な良いスタンプになるので、iPadをお持ちであれば是非一度チャレンジしてみて欲しいと思います。(売れているスタンプは必ずしも上手いイラスト作品でばかりではありません)
今度は本格的な絵画にも挑戦したいなあ。
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