こんにちは、カナちひ(@kana_chihi)です。
「カメラを変えても、画質がよくならない…」
映りが“イマイチ”なのは、実は「光」が原因かもしれません。
最近はリモート会議も、撮影や配信も、自宅のデスクで完結する時代。
でも、部屋の天井照明だけでは顔に影ができたり、全体がのっぺりした映像になったりと、意外と“ライティングの壁”にぶつかる人も多いのではないでしょうか。
そんな悩みを一発で解決してくれるのが、今回紹介する『Elgato KEY LIGHT MK.2』です。

クリエイター御用達のプロ仕様のLEDライトながら、初心者でも簡単に扱えるシンプル設計。省スペースで設置できるから、限られたワークスペースでもしっかり機能してくれます。
この記事では、照明選びに悩んでいる方にも分かりやすく、以下のポイントを中心に解説していきます。
- 映像におけるライトの重要性
- KEY LIGHT MK.2の魅力と注意点
- ライティングの基礎と、セッティング方法
- Stream Deckとの連動でできること
配信やYouTube、リモート会議での映像クオリティをワンランク上げたいという人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
ライティングの重要性

光は”映像の質”を左右する重要要素
映像撮影において、カメラの性能より重要と言われるのがライティング。

実際、今どきのWebカメラの映像補正はとても優秀。
それでも光量が足りなかったり、部屋の中で明暗の差が大きすぎると、顔が暗く沈んでしまったり、表情が伝わりにくい映像になってしまいます。


かといって、「とにかく明るければいい」というわけでもないんですよね…
光の当たり方や色味によっては、肌がくすんで見えたり、陰影のないのっぺりとした不自然な映りになってしまうなど、光のコントロールって意外と奥が深いんです。
光の違いとその影響
- 光量
強い光は、はっきりとした陰影ができ、インパクトの強い印象的な雰囲気作りに最適。逆に柔らかな光は、肌のトーンを綺麗に見せたり、被写体を落ち着いた優しい印象にしてくれます。 - 色温度
白熱灯のようなオレンジ色の光は暖かくリラックスできる雰囲気を、蛍光灯のような青白い光は、クールで涼しげな印象作りに適しています。 - 光の角度
正面から均等に当たる光は、しわなどを見えづらくし若々しい印象作りに最適。横や斜めから当たる光は、顔の凹凸が強調され、よりドラマティクな印象を与えます。
そんな風に映像の”質”を大きく左右するライティングを、初心者でも簡単に調整・レイアウトできるのがElgato KEY LIGHT MK.2の大きな魅力。

まさに、「誰でも手軽に“プロっぽい映像”が作れる」フェイスライトに仕上がっています。
Elgato KEY LIGHT MK.2|基本スペックと特徴

KEY LIGHT MK.2の最大の魅力は、本格的なライティング性能を誰でも簡単に扱えること。
- 最大2,800ルーメンの高輝度LED
- 色温度は2,900〜7,000Kまで無段階調整
- アプリ操作で「ちょうどいい光」をすぐ再現
明るい光で印象的な映像を作りたいときも、やわらかい光で肌を自然に見せたいときも、アプリでサクッと調整可能。
配信機材やアプリ開発を得意とするElgatoらしい、無駄のないシンプルな操作性も、他の照明機器とは一味違うポイントだと思います。
仕様とスペック
製品のスペックは以下のとおり。
Elgato KEY LIGHT MK.2 | |
---|---|
![]() | |
光源 | OSRAM製 プレミアムLED |
s2800 ルーメン | 最大 2800 ルーメン |
色温度 | 2900 〜 7000 K |
CRI | > 92% |
サイズ | 350 × 250 × 35 mm (パネル表面積:約600cm²) |
無線規格 | 2.4GHz Wi-Fi(802.11 b/g/n) |
消費電力 | 最大 45 W |
高さ調整幅 | 55 〜 125 cm |
重量 | 1.3kg (ポールとクランプ含まず) |
設置方式 | 卓上クランプ + 伸縮ポール |
対応OS | Windows 10以降 / macOS 10.14以降 / iOS / Android |
Check |
ライト本体には160個の高品質LEDが内蔵されていて、オパールガラスの拡散カバーを通して、目に優しい柔らかな光を実現。
まるで間接照明のように直接LED光が目に入らないので、長時間の使用でもストレスを感じません。

また、一般的なビデオライトと違って発熱が少なく、省スペースで設置できるので、場所や季節ど選ばず快適に使えるのもありがたいところです。

外観とデザイン
KEY LIGHT MK.2は、薄型&スリム設計で、見た目にもとてもスマート。
無骨さを抑えた”良い意味でプロ機材らしくない”デザインで、日常的にデスクに設置しておいてもあまり違和感を感じません。

パネルの厚みはわずか3.5mm。配線や電源はライトの背面にまとまっています。


付属の伸縮ポールとクランプでモニター背後にすっきり設置できるので、限られたスペースでも本格的なライティング環境が整います。

ライトとアームはボールヘッドマウントで繋がっていて、360°回転できる仕様。
上下・左右・高さを自由に調整できるので、キーライトはもとより、サイドや後方から光を当てるフィルライト・バックライトへの転用も容易です。

3段階に伸縮するポールには、太さに合わせたケーブルホルダーが付属。
ケーブルをポールに這わせて、すっきりと配線できるのもいいですよね!

パッケージや付属品は以下のとおりです。


- KEY LIGHT本体
- 伸縮ポール
- クランプ
- ACアダプター
- 各種プラグ(アタッチメント)
- 取扱説明書
設定アプリ「Control Center」
KEY LIGHT MK.2の設定や操作は、Elgato公式の無料アプリ「Control Center」から行います。
\ DLページはこちら /
プラットフォームは以下に対応しており、Elgatoの公式サイトまたは各アプリストアからダウンロードが可能。
- Windows / macOS(デスクトップ版)
- iOS / Android(スマートフォン・タブレット版)
初回のみWi-Fi経由でデバイスに接続すれば、次回以降アプリを起動するだけで自動的に接続されます。
操作方法もとてもシンプル。スライドバーを使って、明るさと色温度を直感的に操作できます。
アプリのインターフェース


スマホから遠隔で操作できるので、撮影中やWeb会議中でも席を立たずにサッと調整できるのは便利ですよね。
Elgato KEY LIGHT MK.2|レビュー

明るくムラもない美しい光源
Elgato KEY LIGHT MK.2を導入してみてまず驚いたのが「光の質の良さ」。
一般的なデスクライトだと、明るさにムラがあったり、色味に一貫性がなかったりと、均一なライティングを行うのは意外と大変だったりするんですが、このライトはパネル全体がしっかり均等に発光してくれます。
ムラのない美しい光源


色ころびもなく自然なトーンで再現された光は、顔映りが格段に良くなるだけでなく、物撮り用ライトとしても優秀。
窓から入る自然光と合わせても、実に自然なライティングが可能です。

色温度も2,900K〜7,000Kまで無段階で調整できるので、「暖かみのある雰囲気で撮りたい」「背景の白を少し寒色系に寄せたい」といった演出も簡単に行えるのは嬉しいですよね。
色温度による印象の違い




“表現の幅を広げる”という意味でも、ひとつは持っておいて損はないライトだと思います!
STREAM DECKとの連携が快適すぎる
KEY LIGHT MK.2は、STREAM DECKと連携できるんですが、これがもう本当に秀逸。


明るさや色温度は、先ほどの「Control Center」でもできますが、正直アプリを立ち上げる一手間がちょっと面倒に感じることも。
そんなとき、ダイヤルも使える「STREAM DECK +」があれば、こんな感じで手元でサクサクと操作できちゃいます。
専用プラグインも「Market Place」から無料で入手できるので、設定の手間もほとんどかかりません。
実際に作成した設定画面


- ライトのON/OFF
- ダイヤルによる明るさ調整
- ダイヤルによる色温度調整
- あらかじめ設定した明るさ/色温度へのワンタッチ切り替え



他のElgato製品やスマートデバイスの操作も一括で行える恩恵は大きいです。
特に配信などでは、瞬時に扱えるかどうかがとても重要。その点において、KEY LIGHT MK.2 × STREAM DECKの組み合わせは、まさに最強だと思います。


省スペースでレイアウトも柔軟に
僕は「NEEWER CB60B」というビデオライトも所有しているのですが、明るさや性能は申し分ない一方で、設置や取り回しにちょっと苦労していました。


- 本体が大きく、ライトスタンドの設置スペースが必要
- ケーブルの配線や電源アダプターがごちゃつく
- 長時間点灯するとそれなりに発熱する
その点、デスクで使うことを前提に設計されたKEY LIGHT MK.2は、とにかく合理的。






アームの角度調整も柔軟で、キー(斜め上から)・フィル(横から)・縦設置など多彩なライティングに対応できるのも◎。
何より、デスクに置いたときの美しい佇まいが素晴らしいと感じました。


2灯+1で「三点照明」に挑戦


三点照明とは?
照明の基本テクニックとしてよく使われる「三点照明」。


被写体を自然かつ立体的に見せるための”最も王道のライティング手法”なんですが、その基本構成は主に以下の3つ。
- キーライト(主光源)
顔に一番強く当てるメインの光。表情や表面の質感をはっきりと見せる役割。 - フィルライト(補助光)
キーライトの反対側から弱く当て、顔にできる影をやわらげる光。 - バックライト(縁取り光)
背景や頭の後ろから当てることで、輪郭にハイライトを入れて被写体の立体感を演出する光。
この構成でライティングするだけで、顔の陰影が整い、背景から被写体がきれいに浮き上がるようになります。



スタジオ撮影やテレビ収録でもこの三点照明が基本とされるのは、それだけ効果が高いから!
もちろん僕も普段は3つもライトを置くスペースなんてないんですが、今回は薄型&コンパクトなKEY LIGHT MK.2を活用して、そんな三点照明に挑戦してみました。
照明による写りの違い
では実際に、照明の構成によってどれだけ映りが変わるのかを、比較写真で紹介します。
照明なし(窓の自然光のみ)
まずは左側の窓から入る自然光のみの映像。全体的に光量が足りず、薄暗い印象です。


KEY LIGHT × 1台(キーライトのみ)
次に、左側のキーライト1台で投光。陰影がはっきりしてシャープな映りですが、影になる部分が多くややきつい印象を受けるかも知れません。


KEY LIGHT × 2台(キー+フィル)
左のキーライトの半分程度の光量で、右側から光を当てた状態。濃い影が消えて印象も優しくなったと思います。
これでも充分自然ですが、前方からの一方的な光だけなので、輪郭が少しボケた印象を受けます。


2灯+バックライト(背後の天井照明)
先ほどの2灯に加え、背後の天井照明で光を当てて、「三点照明」を再現。
被写体がはっきりと際立ち、印象的かつもっとも自然な写りになっていると思います。


すべて同じカメラ・設定で撮影していますが、照明の数を増やすだけでこれだけ印象が変わるのは面白いですよね。
“第一印象の7割は見た目で決まる”とも言われる中、配信やWeb会議においても自己表現のひとつとして、ライティングにこだわってみるのも良いかも知れません。



今回はKEY LIGHT MK.2を2灯使いましたが、コストを抑えたいならフィルライトを「KEY LIGHT NEO」に替えるのもあり。


KEY LIGHT MK.2|気になったところ


総合的にみて、非常に満足度の高いElgato KEY LIGHT MK.2ですが、いくつか気になった点も。
このパートでは、「ここが変わればもっといいのに!」と感じたポイントを3つほど紹介します。
ACアダプタが大きすぎる
まずひとつめが、付属のACアダプタのサイズ感。
大きいだけでなく、プラグがアダプタ本体から直出しされている構造のため、電源タップなどで他の差し込み口を塞いでしまったり、そもそもスペース的に挿せない場合も…


本体はスタイリッシュで省スペースなのに、電源まわりで思わぬ“圧迫感”が出るのは少し残念。
できればプラグ側もケーブルにするなど、コンセントへの干渉を減らす設計にしてほしかったというのが正直な感想です。
本体から明るさを調整できない
KEY LIGHT MK.2は基本的にWi-Fi経由で操作する仕様。
アプリやSTREAM DECKでの操作性は抜群ですが、逆に本体からは何もできないというのは、ややデメリットに感じます。


たとえば、PCを立ち上げずに使いたいときや、近くにスマホがないときなど、「ちょっと手を伸ばして調整」ができないのは逆に煩わしく感じてしまいます。
せめて簡易的な調整ボタンだけでも付いていれば、使い勝手がさらに向上する気がします。
導入コストがやや高い
KEY LIGHT MK.2は定価ベースで約3万円。さらに2灯使い・STREAM DECKとの連携を前提にすると、合計で5〜6万円規模の投資になります。
「照明機材にそこまで…」と思う人もいるかもしれませんが、映像の印象を大きく左右するという点ではカメラなどと同じ価値を持つ機材であり、長く使えることを考えると、コスパ的には意外と悪くない気もします。
さすがにリモート会議用というのであれば、過ぎたプロダクトだと思いますが、デスクで仕事や撮影をする人なら一つは持っておいて損はないのではないでしょうか。



配信や撮影を日常的にする人にとっては投資に見合う、ちゃんと”差”のつくアイテムだと思います!
まとめ:”映像の質”は光で決まる


配信やWeb会議、レビュー撮影──
あらゆるシーンで“映り”にこだわりたいなら、真っ先に見直すべきはカメラの性能ではなく、光の質だと改めて感じました。
Elgato KEY LIGHT MK.2は、ただ明るいだけではなく、「どう映したいか」に応えてくれる自由度と表現力のあるフェイスライト。
- 色温度・光量を無段階に調整できる高品質なLED
- 設置しやすく、邪魔にならない薄型デザイン
- STREAM DECKとの連携でストレスフリーの操作性
- 2灯構成で三点照明の基本もカバーできる拡張性
もちろん、価格や操作方式など人によって合う・合わないはあるかもしれません。
でも、これだけ映像のクオリティと印象を引き上げてくれる照明が、ここまで手軽に使えるのは本当にすごいな、と。



綺麗に映ることで気分も上がって、コンテンツの質まで向上する気がします。
「いつか照明も整えたい」と思っていた人は、ぜひこの機会にチェックしてみてください。
以上、カナちひ(@kana_chihi)でした。
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