iPhoneやMacBook、iPadなど複数のデバイスを所有するのが当たり前の昨今、1つは持っておきたいのが、PD(Power Delivery)対応の急速充電器。
昨今の需要に合わせて様々な商品が販売されているので、どれを選んでいいか迷ってしまう人も多いのでは無いでしょうか。
今回、メーカーであるデルタ電子様より環境にも配慮したコンパクトなOne For All PD充電器「Innergie(イナジー)C6」および「Innergie C6 Duo」をご提供頂きましたのでレビューしていきたいと思います。
もちろん内容には一切の忖度はなく、実際に使ってみた感想や評価も含め正直にレビューしますので商品選択の参考にしていただければ幸いです。
- PD急速充電器選びで迷っている
- 旅行先や外出時にも持ち歩きたい
- MacBookなどのノートPCを充電したい
- 安心できる国内メーカー品を選びたい
- 白くてミニマルなアイテムが好き
「Innergie C6 / C6 Duo」商品概要
「Innergie C6 / C6 Duo」は、先進の窒化ガリウム(GaN)を採用した小型&高効率なPD(Power Delivery)急速充電器です。
60Wを超える高出力でMacBookなどの急速充電にも対応しつつ、とてもコンパクトなので常にバッグに忍ばせておけばいざという時に頼りになること間違いなしのマストアイテムです。
製造メーカー「デルタ電子」について
一般的に急速充電はデバイスに負担がかかりやすいとされ、バッテリーの状況に応じて適正な出力を調整できる品質や安全性はもちろん、製造メーカーの信頼性もとても大事です。
国内販売のPB充電器メーカーといえばAnker(アンカー)やAukey(オーキー)などの中国企業をイメージする方が多いと思いますが、「Innergie C6 / C6 Duo」の製造メーカーである「Delta Electronics(デルタ電子)」は、先進技術で注目を浴びる台湾に本社置き、設立50年以上の歴史を持つ世界No.1の電源メーカーです。
何より安心なのが該社の日本法人が存在する点。万が一のトラブルなどの際にも、国内に拠点があり日本語で対応して貰えるというのは実質的にも精神的にも安心ですよね。
商品のスペック
それではさっそく商品の特徴とスペックを確認していきましょう。
今回紹介する「C6 」「C6 Duo」を含む、Innergieの急速充電器「One For Allシリーズ」のスペックは以下の通り。
商品名 | C6 Duo | C6 | 45H | C3 Duo |
---|---|---|---|---|
商品外観 | ||||
最大出力 | 63W | 60W | 45W | 30W |
ポート構成 | USB-C × 2 | USB-C × 1 | USB-C × 1 USB-A × 1 | USB-C × 2 |
サイズ | 56 x 47 x 30 mm | 60 x 30 x 30 mm | 56 x 56 x 28 mm | 46 x 43 x 30 mm |
重量 | 140g | 85g | 96g | 70.5g |
プロトコル | PD3.0 PD3.0(PPS) QC3.0 QC4.0 Apple Mode | PD3.0 Apple Mode | PD3.0 PD3.0(PPS) QC3.0 QC4.0 Apple Mode | |
保証 | 2年間のグローバル製品保証 | |||
価格 | ¥6,490 | ¥4,990 | ¥3,890 | ¥3,990 |
詳細 | Check | Check | Check | Check |
デバイス毎に対応する急速充電器については公式サイトに分かりやすい画像がありましたので引用させて頂きます。
充電するデバイスを限定しないのであれば、60Wクラスで必要な電圧に自動制御可能な「C6 / C6 Duo」を選択しておけば間違いないなさそう。
シリーズを通して特徴的なのはやはり「ミニマルで真っ白なデザイン」と、携帯性に優れた「コンパクトなサイズ」でしょうか。
商品コンセプト
「Innergie(イナジー) C6 / C6 Duo」のコンセプトは「One For All(ワンフォーオール)」。
コンセプトに違わず、この充電器1台でスマートフォンやタブレット、ノートパソコン、ゲーム機器、イヤホンなど あらゆるデバイスの充電が可能です。
「C6 Duo」は搭載された2ポート共にPD対応なので「PCはどのポートを使うんだっけ?」と迷うこともありません。
充電したいデバイスをとりあえず挿しておけば、勝手に必要な電圧を検出して充電してくれるのは、まさに「One For All」ですよね。
また「Innergieシリーズ」の商品は全て100% 再生可能エネルギーで製造されており、発生する廃棄物も100%リサイクルとのこと。
SDGsにも配慮した環境に優しい商品設計は素晴らしいコンセプトですね!
商品デザイン
何はともあれ見た目も大事、ということでここからはデザインとその特徴を中心に紹介していきます。
パッケージ
パッケージは「C6 / C6 Duo」より刷新され、段ボール素材を活かしたエコフレンドリーなパッケージになっています。
中箱の作りも結構しっかりしていて、土台から商品を取り出すのに少し手間取るレベル。保護機能は高そうです。
本体デザイン
商品デザインの特徴はなんと言っても全面をホワイトで統一されたミニマルなルックス。一見、Appleの純正にも見えますが、忖度抜きに高級感は完全に「Innergie C6 / C6 Duo」の方が上です。
びっくりしたのが、どの面を見ても隙間がなく つなぎ目が見当たらない点。何気にこれって結構すごくないですか?
見た目で面白いのが単ポートの「C6」のコンセント。なぜか完全に内側に収納できる設計になっていて、コンセントを引っ張り出すための窪みがあります。
どう考えても「C6 Duo」のようにサイド側に少し頭を出した設計の方が構造も簡単で使いやすい気がするのですが、この遊び心もなんだかいい感じです。
ラベル面には電気用品安全法に基づく、ひし形のPSEが印字されています。
品質に問題のある充電器は最悪の場合、火事や感電などの事故も想定されるので品質の確かな商品を選びたいところです。
他PD充電器とのサイズ比較
「Innergie C6 / C6 Duo」の特徴の一つである本体サイズについて、手持ちの充電器と比較してみたので参考にして下さい。
- VOLTME Revo100|100W|3ポート
- UGREEN 65W|65W|4ポート
- Apple 純正30W
充電器においてポート数と本体サイズは基本的にトレードオフとなりますが、それにしても「C6 / C6 Duo」はかなりコンパクト。(逆にApple純正品は出力の割に大き過ぎ!)
ポート数が多いほど便利ではありますが、お出かけ用としてみれば1〜2ポートでも小さい方がいいですよね!
「Innergie C6 / C6 Duo」性能チェック
続いて以下のデバイスを使って「C6」、「C6 Duo」の出力性能を確認していきます。
- MacBook Air(M1|2020):最大受入電力45W
- iPad Pro(11インチ|2020):最大受入電力30W
※テスト内容:バッテリー50%以下からの充電出力をテスターで確認
「C6 Duo」の性能テスト
まずは最大63Wで2ポート搭載の「C6 Duo」から、1ポートのみを使ってMacBook Airへの充電出力を確認してみます。
結果としてはMacBook Airの受入最大値である45W。残念ながら僕の手持ち機材の事情で1ポートの最大出力は発揮できませんが、少なくともMBAの受入最大値45W以上であることは確認できました。
電気エネルギー(W:消費電力)の見方
消費電力(W)=電圧(V)×電流(A)で計算します。(例:20V / 3Aなら60W)
続いて、2ポート同時使用でMacBook AirとiPad Proを充電していきます。
2ポートを同時使用の出力値はMBAへの給電が43W、iPad Proへの給電が16.5Wで、合計出力59.5Wとほぼスペック通り。(スペックの63Wとの差は、誤差範囲内ということで)
「C6」の性能テスト
続いて、最大60Wの1ポート充電器「C6」の出力を確認していきます。今回も充電対象がMacBook Air(M1|2020)のため、スペックを発揮できないことは分かっていますが、一応・・・
「C6」についても、デバイス側の事情で45Wまで確認。ポートが1つしかないためこれ以上の出力確認はできないのが残念ですが、同品質の「C6 Duo」の結果を見る限り問題ないと思います。
結論として、「Innergie C6 / C6 Duo」は公称通りの高出力で問題なく使うことができます!
「Innergie C6 / C6 Duo」のおすすめポイント
ここからは「Innergie C6 / C6 Duo」について、僕が特におすすめしたいポイントを紹介します。
- 老舗メーカー品で信頼性が高い
- 軽量&コンパクトで持ち運びやすい
- 環境に配慮した地球にやさしい設計
- 電圧自動検出でポートを選ぶ必要がない(C6 Duo)
老舗メーカー品で信頼性が高い
製造メーカーである「Delta Electronics(デルタ電子)」は、正直 日本人の我々にはあまり馴染みのないメーカーですが、スイッチング電源メーカーとしては世界シェアNo.1*を誇る台湾企業です。(参考:Data Resource,inc.)
充電器は電気用品安全法において、感電や発火の危険性のある「特定電気用品」に指定されており、安全面でも実績があり信頼できるメーカー品を選ぶことは大切だと思います。
またデルタは日本国内にも拠点があり、製品には2年間の保証が付いているのでいざという時にも安心ですよね
軽量&コンパクトで持ち運びやすい
「C6 / C6 Duo」はGeN採用&ポート数を絞ることで高出力を維持しつつ、コンパクトなサイズを実現しています。
僕は仕事柄 出張先に会社のPCを持ち出す機会が多いのですが、「C6 / C6 Duo」ならケーブルだけ準備すれば、重くて嵩張るACアダプタを持ち歩かなくてもいいので助かります。
環境に配慮した地球にやさしい設計
Innergieの急速充電器は環境にも配慮した設計を行っています。
具体的には製造工程で100%再生可能エネルギーを使用し、発生する廃棄物も100%再利用かリサイクルをしているのだとか。(パッケージもプラスチック素材は使われていませんでした)
もし同じくらいのスペックと価格の商品で迷っているなら、環境への配慮も選択肢に入れてもいいかも知れませんね。
SDGsで世の中の意識も変わりつつある中、環境に配慮した商品選びは今後ますます重要性を増していくはずです。
電圧自動検出でポートを選ぶ必要がない(C6 Duo)
個人的に他のPD充電器と比較して特に良いと感じたのが「C6 Duo」の2ポートともにPD対応で出力差がない点です。
複数ポートの充電器では意外と「最大出力が出せるのは一番上の1ポートだけ」なんて仕様も多いのですが、「C6 Duo」はそれぞれのポートに必要な電力を自動的に振り分けてくれるので、使う側は何も考えず取り敢えず挿すだけでOK。
この点は地味に使い勝手が良く好印象です。
「Innergie C6 / C6 Duo」の残念なポイント
「C6 / C6 Duo」は素直に良い製品でデメリットと言える欠点はないのですが、少しだけ気になる点があったので紹介します。
- 傷や指紋、埃が目立つ
- 白以外のカラーの選択肢がない
- コンセントが出しにくい(C6)
傷や指紋、埃が目立つ
「C6 / C6 Duo」の真っ白で艶のあるデザインは高級感もありとても美しいのですが、それ故に指紋や埃が目立つのが難点です。
若干 潔癖寄りの僕はどうしても気になってクロスで拭いてしまいますし、細かい小傷も目立つので表面加工はマットな方がいいかも。
美しい意匠との両立は難しいですが、気になるひとは気になると思うので残念な点として紹介しておきます。
白以外のカラーの選択肢がない
「C6 / C6 Duo」のカラーはOne For Allシリーズのコンセプトカラーである白のみ。
ブランディングの意味では統一感があっていいのですが、僕も含め「ガジェットは黒が好き!」という人も一定数いると思うので、もう一種類くらいカラーバリエーションがあっても良いかも知れません。
Ankerなどは白と黒から選べる商品も多いですし。
コンセントが出しにくい(C6)
これは「C6」に限りますが、元々小さい本体かつケース内部に完全にコンセントが収納されるタイプで折り畳み式コンセントが出しにくいです。
もちろん出せない訳ではないのですが、取り出すための窪みが浅く指が入らない上に結構硬いので爪を引っ掛けてなんとか取り出せる感じ。(指だと滑るし)
表面に突起が出ず見た目はいいんですけどね・・・
「Innergie C6 / C6 Duo」競合比較
最後にPD急速充電器選びの参考として、Amazon売れ筋ランキングの上位モデルと「C6 Duo」及び「C6」を比較してみたいと思います。
大手メーカー品であれば正直あまり大きな差がない商品だからこそ、しっかり比較して満足いく商品を選んで頂ければ幸いです。
Amazon売れ筋ランキング「携帯電話・スマートフォンアクセサリ」部門「AC式充電器」TOP100より
※2023.05.30現在
「C6 Duo」の競合比較
「C6 Duo」の競合として、最大出力45W〜65Wかつ2〜3ポートの商品から抜粋しています。
製品名 | C6 Duo | 735 Charger | Nexode 65W | DUO 65 |
---|---|---|---|---|
製品画像 | ||||
メーカー | Innergie | Anker | UGREEN | CIO |
最大出力 | 63W | 65W | 65W | 65W |
ポート構成 | USB-C × 2 | USB-C × 2 USB-A × 1 | USB-C × 2 USB-A × 1 | USB-C × 2 USB-A × 1 |
サイズ | 56 x 47 x 30 mm | 66 x 38 x 29 mm | 66 x 40 x 31 mm | 63 x 42 x 29mm |
重量 | 140g | 132g | 210g | 95g |
価格 | ¥4,990 | ¥7,990 | ¥3,580 | ¥5,478 |
売れ筋順位 | – | 24位 | 25位 | 80位 |
Check | Check | Check | Check |
少し意外だったのが60Wクラスで2ポートの商品の少なさ。
1ポートをPCに使う前提なら出力的に3ポートは厳しい印象なのですが、タブレット+スマホ2台のような使い方が主流ということでしょうか。
「C6」の競合比較
「C6 Duo」の競合としては、最大出力45W〜65Wかつ1ポートのみの商品を抜粋しています。
製品名 | C6 | Nano II 65W | Nano II 45W | 313 Charger |
---|---|---|---|---|
製品画像 | ||||
メーカー | Innergie | Anker | ||
最大出力 | 63W | 65W | 45W | 45W |
ポート構成 | USB-C × 1 | USB-C × 1 | USB-C × 1 | USB-C × 1 |
サイズ | 60 x 30 x 30 mm | 42 x 36 x 36 mm | 41 x 35 x 38 mm | 41 x 35 x 38 mm |
重量 | 85g | 112g | 68g | 69g |
価格 | ¥3,990 | ¥3,790 | ¥2,990 | ¥3,490 |
売れ筋順位 | – | 6位 | 20位 | 83位 |
Check | Check | Check | Check |
45W以上のシングルポート充電器はAnkerの独壇場で、上位100商品には他のメーカー品はありませんでした。
まとめ
さてこの記事ではコンパクトで環境にもやさしいPD急速充電器「Innergie C6 / C6 Duo」をレビューしてみました。
改めて「C6 / C6 Duo」のメリットとデメリットを見てみると以下の通りです。
性能や品質にはなんら問題はなく、環境配慮や2ポート共にPD対応など独自性もある良い商品だと思うので、気になった方は以下よりチェックしてみてください。
それでは。
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