僕たちMacユーザーって、多かれ少なかれ純正品至上主義なところがあって、キーボードは無条件で「Apple純正のMagic Keyboard!」という人も多いのではないでしょうか。(iMacなら標準装備だし)
実際、僕自身もクラムシェルモードではMagic Keyboardを使っていたのですが、今回紹介する『LOFREE FLOW』を試してみて、良いキーボードの持つ心地良い打鍵感というものに魅了されてしまったので、さっそくレビューしてみたいと思います。
でもメカニカルキーボードって実用性特化でスマートじゃなくない?
いやいや、LOFREE FLOWはロープロファイルと言われる薄型デザインでApple製品との親和性も高いから、打鍵感も見た目も両方大事にしたいMacユーザーにぴったりだと思うよ!
メカニカルキーボードはタイピングの質が上がりミスタッチの防止や、長時間の作業でも疲れにくくなるなど導入するメリットが多い一方、種類も多く2〜3万円は当たり前という世界なので「少しでも自分に合ったものを選びたい」という人は是非最後まで読んでみてください。
LOFREE FLOW|商品概要
LOFREE は昨年2023年夏にクラウドファンディングを通じて販売を開始したこの「FLOW」で日本初上陸を果たしましたが、海外ではレトロなタイプライター風デザインが印象的な「The Dot」シリーズや、まるで氷を切り出したような軸まで透明な「1%」シリーズなど、累計200万台以上のキーボードを世に排出してきた実績のあるブランドです。
ブランドコンセプトの「 FUN 2㎡」の通り、デスク周り2㎡範囲を楽しくするキーボードやマウス、電卓などが主力商品のようですが、そのどれもが高品質でデザイン性の高いプロダクト。
「FLOW」もそんなLOFREEらしい実用性と美しさが共存した素晴らしいメカニカルキーボードに仕上がっているので、その辺りの魅力をもう少し詳しく紹介していきます。
商品スペック
カタログスペックからLOFREE FLOWの概要を見ていきます。
正直僕はキーボードに関してあまり造形が深くないので、うまくポイントを絞れていない可能性もありますがご了承ください。
LOFREE FLOW | |
---|---|
カラー | ホワイト|ブラック |
フレームサイズ | 316 x 126 x 24.5mm |
重量 | 568g |
接続方法 | 有線接続|Bluetooth 5.0 |
キー数 | 84(ホットスワップ対応) |
素材 | 本体:アルミニウム キーキャップ:PBT |
使用可能時間 | 最大40時間(充電時間:約3時間) |
バッテリー容量 | 2,000mAh |
軸タイプ | ホワイト:ゴースト(赤軸|リニア) ブラック:ファントム(茶軸|タクタイル) |
対応OS | Windows|Android|mac|iOS |
接続ポート | USB Type-C |
実勢価格 | ¥29,999 |
Check |
LOFREE FLOWはロープロファイルと言われる背の低いキースイッチを採用していて、キーを含めた最薄部は19mmとメカニカルキーボードの中ではかなり薄型です。
キー数は84、テンキーや特殊キーを除いた75%と言われる今主流のレイアウトでサイズも比較的コンパクトで、持ち運べるサイズ感。(Magic Keyboardよりは一回り大きいくらい)
Bluetooth 5.0による無線接続は最大3台までのPCと接続可能で、MacとWindows両方のOSに対応しています。
やはり気になるのは約26,000円という価格ですが、こだわり抜いた打鍵感を実現するロープロファイル初のガスケットマウント※や質の高いPBT※素材のキーキャップ、高級感のあるアルミフレームなど、金額に見合う価値は十分にあると感じます。
- ガスケットマウント:キースイッチをクッション性のある素材を挟んで固定することでキーの底打ち感を軽減
- PBT:一部の高級キーボードにも採用される素材。サラサラとした質感と耐摩耗製に優れ、長期間の使用でもテカリが出にくい
デスクワークがメインの人なら、毎日スマホ以上に触るキーボードに投資する意義はきっとあるはずです!
パッケージと付属品
どこか高級なお菓子の箱をイメージさせる洗練されたパッケージ。白とシルバーの清潔感のあるデザイン、正直大好きです。
中身はキーボード本体とケーブル、取扱説明書のみのシンプルな構成。
- LOFREE FLOW 本体
- USB Type-A to C(L字型)ケーブル
- 取扱説明書
デザインと外観
LOFREE FLOW のデザインは本当に美しく、封を開けた瞬間に分かる高級感のある佇まい。
US配列の整然と並ぶキー配列や、アルミ製の筐体、いかにも高品質なPBTキーキャップなどが見事に調和しています。
キーキャップまで含めた厚みは実測で19〜27mm。3.9°の傾斜はついていますが、角度調整はできないようです。
背面もアルミの美しさを活かしたデザイン。滑り止めのゴム脚がタイピングの振動を上手く吸収してくれるので、とても安定感があります。
日本国内での無線機器には必須の技適マーク※もしっかり印字されていますね。
重量は公称より少し重めの実測で約600g。
約240gのMagic Keyboardと比較するとズシっした重みを感じますが、メカニカルキーボードとしては充分に軽く、持ち歩けるレベルです。
向かって奥の側面にはUSBポートと電源ボタンを配置。OFF / ON / Bluetooth接続 の切り替えが可能です。
付属のUSBケーブルは片側がL字になっているので、キーボードの側面に沿って接続することができます。
細かい作りまで見てもホントに良いキーボードって感じだね。これは気分が上がるのも頷けるよ!
LOFREE FLOW|特徴と魅力
コンパクトなロープロファイルキーボード
LOFREE FLOW はテンキーのない75%キーボードで、コンパクトながら実用性の高い物理配列を採用。最薄部で19mmという圧迫感のない設計になっています。
レイアウト | 設計 |
---|---|
100%(フルレイアウト) | ファンクションキー / テンキー / 特殊キー / 方向キーがアイランド配置された100%キーボード |
96% | フルレイアウトから余白を省き、ひとつに集約した配置のキーボード |
80% | フルレイアウトからテンキーを省いたレイアウト |
75% | フルレイアウトからテンキーと一部の特殊キーを省いて、ひとつに集約したレイアウト |
65% | 75%レイアウトからファンクションキーを除いたレイアウト |
60% | 65%レイアウトからテンキーを除いたレイアウト |
ロープロファイルと言っても、さすがにMagic Keyboardほどの薄さはありませんが、キーの一つ一つに独立した物理スイッチを持つメカニカルキーボードとしては十分に薄く、タイピング時の指の動きを最小限に留め、疲れにくく素早いタイピングが可能です。
リストレストが必須な高さではないけど、使うのであれば高さ1.5〜2cm程度のモノがおすすめです。
軸タイプはカラーで固定
LOFREE FLOWで採用されるキースイッチはカラーで固定されていて、ホワイトはソフトで静かな打鍵感が特徴の赤軸(リニア)、ブラックはもう少し硬めだけど気持ちいい打鍵感が味わえる茶軸(タクタイル)を採用。
「色はホワイトが良いけど、打鍵感はしっかり目が好き」という人もいそうですが、その場合は別売りのKailh製POMスイッチを買って交換することもできます。
モデル | Ghost | Phantom | Wizard |
画像 | |||
軸 | 赤軸|リニア (ホワイト標準装備) | 茶軸|タクタイル (ブラック標準装備) | 青軸|クリッキー (オプション) |
打鍵感 | 弱め | 普通 | 強め |
打鍵音 | 静か | やや大きめ | 大きめ |
Check | Check | Check |
ちなみにキーキャップもオプションで販売されているので、デザインにこだわりたい人はお好みで交換しても良いかも。
MacでもWindowsでも使えるキー配置
LOFREE FLOWは、MacでもWindowsでも使える仕様になっています(デフォルトはMacのキー配置)。
OSの切り替え方法は以下のとおり。
- Mac:Fn+M
- Windows / Android:Fn+N
バック&サイドライトを搭載
夜間作業時の視認性を高めてくれるバックライトも搭載しています。
キー自体が光るのではなく、背後からほんのり照らす間接照明的な灯りでとても上品(明るさは4段階で調整可能)。気分に合わせて8色のサイドライトを点灯することもできます。
- バックライト:Fn+F5で照度を下げる / Fn+F6で照度を上げる
- サイドライト:Fn+◁で点灯パターン変更 / Fn+▷で色変更
Magic Keyboardでは無くても気にならなかった機能だけど、あるとやっぱり便利だね!
Bluetooth接続デバイスは最大3台まで
Bluetooth接続は最大3台まで行うことが可能です。接続方法は以下の通り。
Bluetooth接続手順
LOFREE FLOW|良かったところ
ここからは僕が実際にLOFREE FLOWを導入してみて特に良かったと感じた部分を紹介します。
- どこまでも心地よい打鍵感
- かっこ可愛いおしゃれなデザイン
- 気分も上がる上品なバックライト
- 気軽に外に持ち出せるサイズ感
どこまでも心地よい打鍵感
サラサラとした指触りのいいPBTキー、軽いタッチでしっかり反応するレスポンスの良さ、コトコトと小気味いい打鍵音など、本当にタイピングが楽しくなる打鍵感は最高のひとこと。
正直これまでキーボードにはそれほど興味がなかった僕でさえ、一発で虜になるほどの感動体験でした。
この打鍵感を文章で伝えきれないのが本当に残念ですが、タイピングの雰囲気を少しでも感じてもらいたくてMagic Keyboardとの比較動画を作ってみたので、良かったら見てください。
Magic Keyboardにはまったく不満はないけど、この心地良さを体験してしまうともう戻れなくなっちゃいます…
かっこ可愛いおしゃれなデザイン
どんなに良くできたプロダクトでも見た目が好きじゃないと心からは愛せない僕ですが、LOFREE FLOWはデザイン性も本当に最高。LOFREEのデザイナーさんにはリスペクトを禁じ得ません。
形状の統一されたキーが整然と並ぶUS配列や、そこに印字された無駄のない英字プリントも高いデザイン性に一役買っています。
JIS(日本語)配列に慣れたひとは最初は戸惑うかも知れないけど、感覚を慣らしていく過程もこのキーボードなら楽しめるはずです!
気分も上がる美しいバックライト
キーがまるで雲に浮かんでいるかのように見える美しいバックライトは、実用性だけでなく夜間作業の気分も上げてくれます。
キーや文字自体が光るわけではないので、真っ暗闇ではキーの識別は困難ですが、そんな環境で作業をする人もあまりいないと思うので、演出的な意味合いが強いのかも知れませんね。
サイドライトの色は全部で8種類。呼吸のようにゆっくり点滅を繰り返すパターンも雰囲気があって素敵です。(もちろん消すことも可能)
ゲーミングデバイスのような派手な演出は個人的にはあまり好きじゃないけど、これくらいならいいアクセントかも。
気軽に外に持ち出せるサイズ感
500mlのペットボトル程度の重さと約30cmのコンパクトなロープロファイルキーボードは、小さなバッグにも無理なく入るので持ち出しも容易です。
自宅と職場を行き来する人も、常に同じキーボードが使うことで生産性を損なわず、どこにいても作業に集中できそうです。
LOFREE FLOW|少し残念なところ
というわけでLOFREE FLOWは本当に素晴らしいプロダクトですが、少し気になる点もあるので触れておきます。
- JIS(日本語)配列は選べない
- 角度調整ができない
- バッテリーで駆動できる時間が短い
JIS(日本語)配列は選べない
LOFREE FLOWはUS配列のみで、JIS(日本語)配列のラインナップはありません。
キーの刻印がシンプルで美しく、スペースキーやEnterキーが押しやすいUS配列は慣れると合理的で使いやすいのですが、JIS配列を使い続けてきたひとや、かな入力のひとには不便に感じるかも知れません。
ただ結局は慣れの問題だし、US配列が使えるとキーボードの選択肢も爆発的に増えるので、これを機に切り替えるという判断もあり?
一番よく使う日本語とアルファベットの切り替えはFnキーひとつでできるので、あとは配置に慣れるだけだと思います。
角度調整ができない
もうひとつ残念に感じたのが、キーボードの角度の調整ができない点。
もともと約4°の傾斜はついているのですが、ほぼ認識できない程度なので個人的にはもう少し角度が欲しいところ。
無段階とは言わないまでも、脚のパーツを取り替えられるようになっていたら最高だったかも。
コンパクトなスタンドを使う手もあるけど、脚部の出っ張りのせいで選択肢は限られるし、機動性は損なわれるので迷うところだよね。
\ 高さ調整可能な「Flow Lite」がデビュー! /
バッテリーで駆動できる時間が短い
LOFREE FLOWのBluetoothでの使用可能時間はカタログスペックでも最大40時間とやや短めです。
感覚的には1週間に2回くらい充電が必要なイメージ(バックライトを消せばもうちょっと延命できる)で、1ヶ月弱くらいは無充電で使えるMagic Keyboardと比べるとかなり充電頻度は増えた印象です。
デスクで使うデバイスなので充電すること自体は苦ではありませんが、それだと有線のキーボードと変わらないので、出来ればもう少し容量の大きなバッテリーを積んで欲しかったです。
まとめ|Magic Keyboardからの買い替えも全然あり!
「キーボード沼」と言われるほどこだわり出すとキリが無いキーボードの世界ですが、そこまでではなくともデスクワークとは切り離せないアイテムだからこそ、良い商品を選びたいという人は多いと思います。
今回紹介した『LOFREE FLOW』は、そんな人もきっと満足できる素晴らしい打鍵感で、キーレイアウトやデザインの親和性も含めMac用のキーボードとしてもかなりおすすめできるプロダクトです。
- どこまでも心地よい打鍵感
- かっこ可愛いおしゃれなデザイン
- 気分も上がる上品なバックライト
- 気軽に外に持ち出せるサイズ感
- JIS(日本語)配列は選べない
- 角度調整ができない
- バッテリーで駆動できる時間が短い
品質を考えると買って後悔はしない商品だと思いますが、それなりの価格はするので「ちょっと高いなあ…!」という人は是非セール期間を狙ってみるといいかも!(この記事を執筆している2024年2月3日現在も15%OFFのセール価格で販売中でした)
コトコトという心地良い打鍵感は本当にクセになります!当分はレギュラー入り間違いなしのお気に入りアイテムになりました。
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